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星野富弘さんの『花の詩画展』が開かれます
 

 
 106日、購読している静岡新聞に、かなりのスペースで、
筆を口にくわえ、生命の尊さを詩と絵に描き続ける星野富弘さんの『花の詩画展』が静岡市内にある駿府博物館で開かれる周知記事が掲載されていました。

 主催は駿府博物館と静岡新聞社・静岡放送。開催期間は1022日から1127日まで。入館料は一般800円、高校・大学生500円。中学生以下と障害者手帳持参者は無料。

「なんで富士市の市議会議員がブログに静岡市で開かれる展示会のお知らせを記すのか…」、こんな疑問を抱く方がいるかもしれません。

 

 その理由は、もう30年余も前になるのですが、富士市のJR富士駅北口前にあったショッピングセンター『パピー』で、この指とまれの実行委員会方式で星野富弘さんの『花の詩画展』が開かれ、当時、ローカル紙の記者だった自分も実行委員会に加わり、駿府博物館で開かれる『花の詩画展』周知記事に接して、あれこれ思い出が脳裏に浮かんだためです。

 

 星野さんは、1946年、群馬県生まれ。群馬大学を卒業後、中学の体育教師に…。1970年、クラブ活動指導中に頸髄を損傷し、手足の自由を失っています。

 入院中の1972年から筆を口に加えて詩や絵を描きはじめ、1979年に群馬県で初の作品展を開催するとともに作品集を発刊。命の尊さを詩と絵に描いた、その作品は高い評価を受け、全国各地で『花の詩画展』が開かれるようになり、群馬県みどり市に星野富弘美術館も開館、みどり市の観光スポットとなっています。

 

 富士市での『花の詩画展』開催は、作品集を読んだボランティアのOさんの、ある会合での、こんな一言から実現しました。「富士市で開催したい」。Oさんは主婦、「実現は無理」と自覚し、夢としての一言でした。

 

 自分は、当時、富士市社会福祉協議会が発行していた『ボランティアセンターだより』の編集にペンボランティアとして加わっていましたが、ボランティアという言葉は一般的ではなく、社会奉仕という表現の方が理解され、ボランティア登録も奉仕銀行という表現が使われていた時代でした。ボランティアの数も、それほど多くはありませんでした。

 

 そんな状況の中でも、『花の詩画展』の全国巡回展がスタートしたばかりで「無料で作品を貸し出す」という好条件もあってボランティアの間に「やろう」という声が高まりOさんの夢が実現。実行委員長にはOさんが就任しました。

『パピー』では、星野さんの作品集を販売し、その収益で開催費用の捻出を図ることとし入場無料で一週間にわたって開催。開店以来最多という1万人余の来場者を数え、初日には星野夫人も駆けつけてくれました。
  

『花の詩画展』終了後、「お礼にいきたい」とOさんら数人がワンボックスカーで群馬に住む星野さんの自宅へ。運転手は自分と実行委員会の事務局機能を担ってくれた富士市社会福祉協議会のWさんが担当。渡良瀬川の渓谷沿いをひた走り、ようやく到着。今は、合併によりみどり市となっていますが、当時は東村で、村そのものといった感じの閑静な場所でした。

 

 訪れた中には、バイク事故の脊髄損傷で車椅子使用の障害者となったKさんもおり、Kさんは星野さんとの面会時、うっすらと涙を浮かべていました。そして帰路の車中、「首から下がまったく動かず、感覚もない星野さんに比べれば、今までの自分は自分自身に甘えていた」、そんなことを話したことを覚えています。

 

 この『花の詩画展』は、来場者に感動を与えたばかりでなく、その開催を通して実行委員会を構成したボランティアにも「みんなが力を出し合えば、なんだってできる」の自信も与えてくれました。
 
 その後、『花の詩画展』から得たボランティアの自信は、「言い出しっぺが実行委員長に…」をもっての実行委員会方式により、児童養護施設の子供たちを招待しての「東京芸大オーケストラ演奏会」、一人暮らし高齢者を招待しての「由紀さおり&安田祥子童謡コンサート」開催などに結び付いています。

 

 駿府博物館で開かれる『花の詩画展』に行ってこようと思っています。

 富士市での開催は30年余も前。実行委員会を構成した、かつての仲間は、すでに亡くなった人も多く、車椅子使用のKさん、そしてボランティアのまとめ役だった消費者運動家で、その後、富士市議となったIさんも故人となられ、年齢的に今も活動している人は、ごく少数。こんな状況下ですが、懐かしい思い出とせず、「あの輝いた時代を、もう一度」、そんなエネルギーをもらいに星野さんの作品に会ってこようと思っています。

 

 長々と記しましたが、最後に星野さんの詩を掲載します。絵については無断転載が禁止されていますので掲載できません。

 

「くちなし」(1986年作

鏡に映る顔を見ながら思った

もう悪口をいうのはやめよう

私の口から出たことばを

いちばん近くで聞くのは

私の耳なのだから

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