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あれこれ考えさせられた九州視察
 

 今月18日から20日まで、自分、海野しょうぞうが所属する富士市議会会派「耀(かがやき)」の会派研修で九州に行ってきました。

 会派研修は、全国の先進事例を把握し、提言・要望という形で市政への反映を目指すことが目的。であるものの今回の視察では、先進事例とは違った側面から、あれこれ考えさせられることがありました。

        

 研修ルートは…

1日目=富士市→富士山静岡空港→福岡空港→博多駅→熊本駅→熊本市役所→熊本城(熊本泊)

2日目=熊本駅→羽犬塚駅→八女市役所→羽犬塚駅→博多的(博多泊)

3日目=博多駅→福岡空港→富士山静岡駅→浜岡原子力発電所→富士市


 熊本市では、「芸術文化振興方針について」「くまもとウォーターライフについて」「歴史遺産・熊本城をいかした観光振興について」、八女市では「まちづくり協議会について」「市民との協働によるまちづくり提案事業について」、3日目の浜岡原子力発電所の視察では、その所在地形を把握してきました。



    熊本市役所で担当者から各種事業の説明を受ける 



      観光振興施策の視察で訪れた熊本城で…

 さて、「先進事例とは違った側面から、あれこれ考えさせられること」について、まず、県庁所在地の熊本市は人口74万人弱で2012年(平成24年)4月1日から政令指定都市へ移行することが決定している日本三名城の歴史遺産・熊本城をいかしたまち。

 

 視察前は、先入観として「歴史遺産に市民が誇りをもち、歴史遺産をいかしたまちづくりを進めている」の思いを抱き、観光振興策として復元工事が進められている熊本城を訪れた際には空き缶どころから落ち葉の一葉すら落ちていない環境美化の維持に、それを実感。

 

 しかし、宿泊先のホテルのフロントマンは、「あれこれ観光の施策を打ち出しても観光客の目的は熊本城だけ。滞在する観光客が少ない」、乗車したタクシーの運転手は「歴史遺産の熊本城を、あまりにも重視するため地下鉄や道路の高架化が図られていない。路面電車の利用者は多いものの市街地が慢性的な渋滞でマイカー通勤が無理なため」。その口調には、「歴史遺産に市民が誇りもち」は感じられませんでした。

 

 京都や鎌倉、長崎などまち全体が歴史遺産で、観光で成り立つ場合は別格として、歴史遺産をいかしたまちづくりには、それなりの制約があるだけに、市民全体の賛同を取り付ける難しさがあるのかもしれません。

 それゆえ、すでに2003年(平成15年)に「芸術文化振興計画」を策定、進行中であるものの、改めて市民共通の道しるべといえる「芸術文化振興指針」を策定したのは、その難しさの証左といえ、目指す都市像の継続的な普及活動の重要性を教えられた思いでした。

 

 一方、八女市は近隣町村と編入合併を重ね、北九州市に次ぐ面積を有しながらも市人口は1970年(昭和45年)88,888人であったものが2010年(平成22年)には69,053人と減少を続けています。

 かつては市内を西鉄福島線と国鉄矢部線が走っていたものが廃線となり、最寄駅はバスで20分弱の筑後市内にあるJR鹿児島本線の羽犬塚駅。八女茶が有名で、このほか九州における最大の伝統工芸の集積地。

 

八女市の視察、「まちづくり協議会について」と「市民との協働によるまちづくり提案事業について」の背景には、人口減少が続き、高齢化も進み、これに伴って財政の悪化があり、そのために行政の役割、市民の役割の明確化を図り、市民に役割の自覚と実践を求めていくもの。

 

人口減少、高齢化への対応は、富士市も緊急を要する今日的課題となっています。

 

時代変革の中、今後、住み良いまちとして存続していくには行政の役割、市民の役割の明確化を図り、市民に役割の自覚と実践を求めていく。それは、時代ニーズとはいえ「こんなまちに住めるか」の反発を招き、自然減を超えた人口減に…との不安があります。

 担当者との意見交換の中、市面積が広大であることも踏まえ、公共交通協議会がバス廃止路線の代替として試験運行のスタートわずか11カ月後の2010年(平成12年)12月からエリアを設けるものの市内全域で自宅玄関口から目的地玄関口まで300円から400円のデマンド型交通公共サービス(登録・予約乗合ジャンボタクシー)に取り組んでいることを知らされ、「オッ!」でした。

 

「行政の役割、市民の役割の明確化を図り、市民に役割の自覚と実践を求めていくこと」は時代ニーズとされているものの、それは「スクラップ(公共サービスの後退)」であり、それに対して八女市の市内全域、しかも役所内に統一の予約センターまで設けてのスピーディーなデマンド型交通公共サービスの取り組みは「ビルド(公共サービスの促進)」。この相関でいることは、スクラップへの市民合意を得ていくにはビルドも必要、それです。

 

 もちろん、スクラップ&ビルドの結果が効率的で安上がりな行政イコール財源不足への対応に結び付くことが必要ですが…。

 

 富士市でもコミュニティバスやデマンドタクシーに取り組んでいるものの市内全域ではなく、統一の予約センターもなく、この公共交通一つとっても「市民が実感できるビルドとしていためのスピードに欠けている」、それを教えられた思いでした。

 

今回の視察である先進事例とは違った側面から、あれこれ考えさせられたことを整理、市政への反映を目指していきます。

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