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『9.2キロの旅〜岳南鉄道写真展〜』が開幕
 

 富士市永田北町の市立中央図書館市民ギャラリーで『9.2キロの旅〜岳南鉄道写真展〜』と題した写真展が、きょう4月30日、開幕しました。同市久沢在住の斎藤伸也さんと同市今泉在住の鈴木喜春さんの二人展。5月6日(日)まで。午前9時から午後5時。入場無料。ただし、あす1日(火)は休館、最終日6日は午後4時で終了。

 

 2年余の際月をかけ、多面的にショットした岳南鉄道の写真12,000枚から抽出した150点を展示。サイズは四ツ切。


 

      撮影者の斎藤さん(左)と鈴木さん(右)



         初日から多くの来場者が…




   
岳南鉄道の10駅を伝える写真



          
岳南鉄道と『吉原祇園祭』




   
 岳南鉄道の沿線から…



 

   岳南鉄道を利用してのハイキングコースのショットも


 撮影者の一人、斎藤さんとは古くからの知人。写真展開催にあたり「一文を」の要請を受け、祝文を記しました。

 初日に会場を訪れると入口に掲示されていました。ブログに掲載するのは、ちょっと恥ずかしいのですが、「写真展開催の意図を伝えることで一人も多くの方に鑑賞してもらえたら」、その思いから、ここに掲載します。

 

 『9.2キロの旅〜岳南鉄道写真展』に寄せて

 

          元・富士ニュース社編集長 海野 庄三 

 

 万朶の桜花が春爛漫を告げる中、斎藤藤伸也さんから電話が入った。「写真仲間の鈴木喜春さんと岳鉄の写真展をやるので、一文頼むよ!」と。瞬時、「斎藤さんが岳鉄の写真展…?」と思ったものの、斎藤さんとのお付き合いは、私が地方政治の場への挑戦を決めた6年前まで勤務していたローカル紙・富士ニュース社時代から、それも20数年来…。「私で良ければ…」と承諾した。

ローカル紙の経営は厳しい。私は編集長兼現場記者で、さまざまなイベントの取材を重ねていた。そんな中、「消防出初式」など写真コンテストを組み込んだイベントで斎藤さんと知り合い、ナイスショットを追い求める行動力に敬服、写真仲間との語らいでは和を築くポディティブな人柄にも魅力を感じていた。

これまで斎藤さんが世に送り出した作品は、親子のふれあいなどをショットしたものが中心で、そこに流れる写真家としてのコンセプトは「何気ない日常の中に幸福がある」だったと思っている。

その斎藤さんが「岳鉄の写真の作品展」、しかも2年余で撮影した1万2、000枚もの作品から抽出した150枚の作品展という。一文を記すにあたっては、その撮影意図を聞かなければならない。

斎藤さんは3年前、大病を患っている。企業人として活躍、写真は趣味の範囲を余儀なくされていた生活に、ようやく訪れた退職後の写真三昧の新たなライフステージに襲いかった病との闘い。

しかし、失望はしなかった。「大病を患ったことで一日一日を大切に生きることの尊さを自覚させられた」、この自覚から「何かテーマを決め、しっかりとした作品を後世に残したい」の思いが募り、「岳鉄にスポットを当て、作品展を開催しよう」と決めた。

岳南鉄道は1953年(昭和28年)1月20日に全線9.2キロが開通した10駅を有するローカル鉄道で、紙製品の貨物輸送が経営を支え、紙のまち・富士市の成長とともに歩んできた。

斎藤さんは言う。「ITの進展により紙の需要が落ち込むペーパーレスの時代を迎え、やがて岳鉄も廃業・廃線になってしまうのでは…。岳鉄を写真をもって後世に残したい」と。

写真仲間、鈴木さんとスクラムを組んでの撮影活動。開始当時、追い求めたものは“モノ”だったが、やがて追い求めた中で見えてきたのは“ヒト”だった。岳鉄を愛する鉄道員と乗降客、そして10駅それぞれが地域でふれあいの拠点として愛されている人間模様。それをファインダーを通して見詰める中、「岳鉄はローカル鉄道としての価値だけでなく、富士市の文化財産であり、生活財産でもある」を確信した。

作品展開催への準備を進める今年3月には貨物輸送が廃止となり、斎藤さんの「やがて廃業・廃線になってしまうのでは…」の不安が現実味を帯びてきた。

今の思いを斎藤さんは、こう語る。「撮影開始当初は、岳鉄を写真をもって後世に残したいと思っていたが、今は違う。岳鉄の多面的な価値を写真を通して伝えることで存続に向けての輪が広がってほしい」。

この『9.2キロの旅 岳南鉄道写真展』は、写真が持つ力の新たな可能性を世に提示するとともに、共に大病を患った経験を有する斎藤伸也さん、鈴木喜春さん二人の「いかなる境涯にあろうとも陽は必ず昇るように、歩む人生の先には光が輝き、それを掴みとることができる」の強烈なメッセージも込められている。

「一人でも多くの方が鑑賞、何かを感じ取ってほしい」、それを切に願い、開催への祝文としたい。

| - | 22:24 | comments(5) | - |
コメント
海野庄三さま

ご無沙汰しております。外山ひとみです。市議会議員になられていたんですね。おめでとうございます!元・富士ニュース社の編集長として、さまざまな視点からの街つくりと人つくりを期待しております。及ばずながらお手伝いさせていただきます。

加えて、富士山百景写真コンテストの立ち上がりの頃でした。わたしが高校時代に市展で市長賞を頂いた、当時のパンフレットをわざわざ探し出して持参してくださいました。わたしの表現の道への大きな第一歩になったもので、当時が蘇った次第です。改めてお礼を申し上げます。

◆ところで、帰郷中にて
昨日、岳南鉄道☆写真展に突然伺ってきました。
http://hitomi213world.cocolog-nifty.com/blog/
そうしましたら、富士山百景写真コンテストで審査員を務めさせていただいた経緯もあり、みなさんがわたしの顔をみるなり「聞いて下さい!」と、次々に現在のコンテストの内状をお話なさるのです。あまりの熱気に、それほどひどい状況なのかと開催中のロゼシアターの写真展会場にも足を運んできました…
今年は二千数百点の応募があったと聞きます(応募者が各地から増えることはすばらしいことです)。写真コンテストは公正かつ、透明性があるべきです。日本や世界に誇れるべく大切にしたいと思ってきた写真コンテストが、こんな内情になっていることは非常に残念です。
もちろん海野さんのお耳にも届いていることと思いますが、事実に基づいた噂がこんなに広がっているのは、喜ばしくありません。わたしは富士山に抱かれ育ち、大好きな富士市です。協力させていただきます。
※一生懸命写真を撮っている写真愛好家の方々のためにも、富士山百景写真コンテストを原点に立ち返らせて、立て直してください。よろしくお願いします。
http://hitomi213world.cocolog-nifty.com/blog/
@外山ひとみ
      

| 外山ひとみ | 2012/05/05 1:25 PM |
ブログを拝見しました。
斉藤さんの岳南鉄道の撮影枚数もすごいですが、いろんな角度から撮影していることに、観察力の鋭さを感じました。大病を患ったときき、大変と思いますが、無理のないように、これからも少しずつがんばってほしいと思いました。
| 富士市民 | 2016/03/05 10:06 PM |
ハンドルネーム 富士市民様
 富士市議会議員を仰せつかっております、海野しょうぞうです。
 小生のブログにコメントをお寄せ下さり、ありがとう、ございます。
 斉藤さんは、今も元気です。友人であり、尊敬する人生の先輩です。
 小生も還暦を過ぎました。同年輩で、あれこれ、語り合い、子供達、そして若い人たちに、「人生、案外、愉しいで…」、そんなメッセージを伝える活動をしよう、そんな思いを抱いています。
 また、コメントをお寄せ下さい。
| 海野しょうぞうです | 2016/03/06 2:07 AM |
連続投稿失礼致します。
斉藤さんは、岳南鉄道に限らず、いろんな写真を撮影されているようで、すごいと思いました。一度だけ見たことがありますが、撮影している様子は、すごい貫禄があり、職人気質な雰囲気を感じられました。何よりも、元気がいちばんです。
| 富士市民 | 2016/03/07 7:49 PM |
富士市民さんへ
コメント、ありがとう、ござます。
4月2日の土曜日、富士西公園で「鷹岡桜まつり」が開かれ、かぐや姫をモデルに招いた写真撮影会が開かれます。
毎年、斉藤さんも愛用のカメラを手に撮影会に訪れおり、今年も参加すると思いますので、エールのコメントが寄せられたことをお伝えします。
| 海野しょうぞうです | 2016/03/07 10:52 PM |
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