<< 富士市議会が領土・領海問題で政府に意見書提出へ | main | 浜岡原発再稼動の是非に民意届かず >>
どうなる浜岡原発再稼動の是非を問う県民条例
 時として巨大な問題は初歩的な疑問を抱え込む。「どうして、こうなっちゃうの?」と。

あす11日の静岡県議会9月定例会に提出が予定されている中部電力浜岡原発の再稼動の是非を問う県民投票条例の修正案が、それ。

 

メディアが伝えたところによれば、原案に続いて県議会の過半数を占める自民改革会議が修正案にも難色を示しており、可決が見通せない状況。

また、9日に開かれた会派代表者会議では、「条例制定を求めた16万5千人余の署名は重い。原案否決でも県議会の姿勢を県民に示す必要がある」として浜岡原発県民投票条例案を否決した県議会総務委員会が議長に申し入れていた「国に対して福島第1原発事故の徹底検証や安全基準作成などを求め、県議会として県民の安全・安心確保のために努力することなどを宣言する」とした決議案に対しても「修正案の議論もされていない、この時期に、なぜ提出なのか。パフォーマンスに過ぎない」との批判が出され、9月定例会への提出は見送りに…。

県議会が県民投票条例の対応に迷走する中、条例制定に慎重姿勢から推進姿勢に転じていた川勝平太知事に至っては、修正案の可決が見通せない状況に「すべての要因は原案の不備」と条例原案を作成した請求代表者を批判。「修正案と原案が違うということで反対する会派があってもおかしくない」とも述べ、対立する県議会に向けて“中庸の徳”を目指す姿勢に…。

知事も迷走といったところです。

 

日本では、国政が直接選挙で選ばれた議員で構成する国会が首相を指名し、その首相が内閣を組織する「議院内閣制」であるのに対し、地方自治体においては、行政の長と、議会を構成する議員を、それぞれ住民の直接選挙で選ぶ「二元代表制」となっています。

 

つまり、生活に密着した地方自治体は、「二元代表制」をもって民意の反映を目指しており、その民意の反映をサポートするために地方自治法第74条では条例制定による直接請求を規定、重要な事案については住民投票をもって決着を図ることが認められています。

 

ただ、条例制定には議会の同意が必要で、中部電力浜岡原発の再稼動の是非を問う県民投票条例の制定で揺れているのは、その議会の同意部分。

また、国の法律では、住民投票の方法や投票年齢などを定めておらず、地方自治体が独自で定めることになっており、揺れている原因は、その住民投票の方法や投票年齢など。

 

自分は、この中部電力浜岡原発の再稼動の是非を問う県民投票条例の実現を目指し、直接請求のための署名運動に参画してきました。

福島第1原発事故以降、浜岡原発の安全性に疑問符が投じられる中、「原発問題は“間違いだった”が許されない」の認識をもとに、「住民投票が実施されることにより再稼動に向けての多くの専門家の見解が示され、是か非かの間違いのない選択ができる」、そう確信しての参画でした。

 

しかるに、県議会の対応は、投票実施時期を含めた住民投票の方法や投票年齢をめぐって揺れ、住民投票の意義は、どこかに吹き飛んだ格好となっています。

 

あす11日に県議会に上程が予定されている議員有志による県民投票条例の修正案は、現実的視点に立ったもので、この修正案への難色を一言で表現すれば「原案と、あまりにもかけ離れており、署名者の意思を反映したものとはいえない」。もっともらしい難色理由ですが、自分は「住民投票の意義が残されていれば、どのような修正案でも構わない」と思っています。

 

ありていにいえば、「住民投票の方法や投票年齢は瑣末な問題、圧倒的な権力で再稼動の決定が下さることを避けるために、その是非を住民投票で決める担保があれば、それでいい」。

 

あす11日の県議会の修正案への対応、政党や会派の結束は当局執行部を巻き込んでの時間の浪費を避け、円滑な議会運営のために必要不可欠であるものの、こと重要な事案の浜岡原発再稼動の是非を問う県民投票条例については「政党や会派の呪縛から飛び出しての議員個々の自主判断で…」と願っているのですが…。

| - | 23:24 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT