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富士市農業委員会の農業委員選挙、今回も無投票当選
  富士市選挙管理委員会は、任期(3年)満了に伴う農業委員会の農業委員選挙を1021日に執行することを決め、その立候補届出を14日に受け付けたところ、届出者は改選定数と同じ26人、今回も無投票当選となりました。

 

旧・富士市、旧・吉原市、旧・鷹岡町の二市一町が合併した昭和41年(1966年)以降、富士市の農業委員は無投票当選が続いており、この状況に自分、海野しょうぞうが所属する富士市議会の会派「耀(かがやき)」は、議会改革検討委員会の協議の場で「農業振興には幅広い年齢層の意見の反映が必要。選挙で選ばれる可能性が極めて低い青年農業従事者や女性農業従事者を農業委員会に迎え入れるために議会推薦枠4人のうち2人を青年農業従事者や女性農業従事者に開放すべき」と主張。今回の無投票当選、そして立候補届出者の年齢幅からも、その主張の正当性を確信、「主張が通るまで頑張らねば…」の思いを強くしています。

 

 農業委員会は、日本の市町村に置かれる行政委員会。地方自治法のほか、農業委員会等に関する法律で規定され、その機能は、法令業務としては「農地法等の法令に基いての農地の売買や貸借の許可認可や農地転用許可の審査業務。また、無断転用や遊休農地解消に向けた農地パトロール等の現地調査を通じて優良農地を守り、有効利用できるような活動」、任意業務としては「農地等の利用関係や交換分合のあっせん等、農地事情の改善に向けた様々な取り組みを行い、地域農業の振興に結び付ける」。

このほか、農業に関して行政機関に意見を述べたり、農業者年金の加入促進と相談機能も担うなど、地域農業振興の中枢機関に位置づけられています。

この農業委員会を構成するのが農業委員で、身分は業務の重要性から特別職の地方公務員です。

 

農業委員には、公選委員と選任委員があり、公選委員は、一定面積の農地を有し、かつ一定日数の農業従事者を選挙権者及び被選挙権者として公職選挙法に準じて選挙で選出。一方の選任委員は、農業協同組合や農業共催組合など農業機関の推薦者や議会の推薦者。

富士市の定数は、公選委員が26人、選任委員が8人で計34人。後者の選任委員8人の内訳は農業機関の推薦者4人、議会の推薦者4人となっています。

 

富士市に限らず全国的に前者の公選委員の農業委員の選出は無投票当選が多く、選挙が執行されるのは合併のシコリなどを抱えた市町村に限られています。

その理由は、農業委員の業務の中心が居住地区内の農地の審査で、その業務の性質から暗黙の規範で地区別に定数が設けられ、これを背景にして「選挙によるシコリを避けたい」があり、このほか「報酬が低額(富士市の場合は月額3万円)」もあげられています。

 

富士市でも3年ごとの公選委員の選挙は、改定定数と立候補届出者が同数で無投票当選が続き、その立候補届出者は「業務の中心が居住地区内の農地の審査」とあって地区内の事情に精通した年配の農業従事者で占められ、今回の年齢幅も57歳から75歳。年代別内訳は50歳代が4人、60歳代が18人、70歳代が4人。すべて男性です。

 

こうした状況の中、選任委員である議会推薦枠4人について富士市議会は、「地区別ではなく、全市的視野をもっての農地監視が必要」を概括的な理由に、また、選任委員については「一定面積の農地を有し、かつ一定日数の農業従事者」という被選挙権条件が適用されないことから4人とも身内である議員を職業を問わず当選回数と年齢を目安にして推薦、就任しています。

 

その慣習に対して所属会派の「耀(かがやき)」では、農業委員会の機能の一つに「農業に関して行政機関に意見を述べる」があることをとらえ、数年前から「農業振興には幅広い年齢層の意見の反映が必要。選挙で選ばれる可能性が極めて低い青年農業従事者や女性農業従事者を農業委員会に迎え入れるために議会推薦枠4人のうち、せめて2人を青年農業従事者や女性農業従事者に開放すべき」と主張してきました。

特異な主張ではなく、全国各地の議会では、議会推薦枠を青年農業従事者や女性農業従事者に開放が相次いでおり、その流れに沿った主張であり、賛同も得られはじめていますが、現状、「全会一致で開放に…」とは至っていません。

 

議会内部には、「青年農業従事者や女性農業従事者も選挙に立候補すればいい」という主張もありますが、今回も無投票当選となったことを踏まえ、改めて「立候補は極めて難しい」、さらに、農業立国・日本に向けて国も推奨している農業の六次産業の推進には女性の参画が期待されるものの女性には公選委員選挙の立候補条件である被選挙権を有しない人が多いことも示し、次期改選後に行われる議会推薦前の現議会任期中に「全会一致で開放に…」で決着が図られるよう努力を重ねる所存です。

 

 この農業委員の一件、市議就任以降、主張し続けていることから「海野議員、青年や女性の農業従事者に要請を受けているの?」といった質問を受けることがありますが、答えは「NO!」です。

 

日本の食糧自給率はカロリーベースで約40パーセントに過ぎず、こうした中にあって静岡県は全国平均を大きく下回る14パーセント、工業都市として発展してきた富士市に至っては地場農業産品であるお茶がカロリーベースにカウントされないこともあって、わずか7パーセント(いずれも富士市農政課調べ)である現実を直視。これに、自分は岩松の農家の水飲み百姓の三男坊として遊び盛りの子供時代から農業の手伝いを押し付けられ、子供心に農業の大変さと尊さを知った体験を重ね合わせての発露です。「農業を大事にしなければ日本の未来はない」、そんな思いも抱いての取り組みです。

 ちょっと格好良すぎる言い方になってしまったのですが、本音です。

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