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富士市が全事務事業を総点検
 きょうのブログは、富士市が、きのう1月30日に開かれた市議会全員協議会で報告した四項目の一つ、「全事務事業総点検(以下、総点検)の結果」をお伝えします。

総点検は初の試み。民主党政権下で一時的にせよ注目を集めた事仕分けの富士市版であり、「やり方がおかしいぞ」という声が一部にあるものの、一気に全事務事業を点検した点は評価すべきことであり、その結果が気になるところですよネ。

 

 富士市は、平成21年度以降、市税の減収が続き、早期回復も困難視される中、毎年、臨時財政対策債の発行や財政調整基金の取り崩しで予算を編成。一般家庭でいえば、必要とする年間家計費は、借金や貯金の取り崩しで何とか確保、といったところです。

 この一方、充分な財源措置を伴わない権限委譲などによる地方自治体の負担増や都市活力の再生に向けた投資、さらに、市民の安全・安心を確保するための防災対策などの課題に直面。総点検は、この背反する状況への対応策といえるものです。

 

 基本方針には、「厳しい財政状況の下で歳入に見合った規模に歳出を見直しつつ、真に必要な事業に経営資源を投入するため市が実施する、すべての事務事業について徹底的な検証・見直しを行い、歳出の削減と公共サービスの適正化を図る」を掲げています。

 

 また、事務事業の仕分けにあたっての基本的な考え方としては以下、次の六点を提示。

  不要不急の事務事業の見直し・廃止

  公共サービスの提供手法の再検討

  公共施設のあり方の再検討

  投資的事業の見直し

  補助金の見直し

  職員総数の削減

 

 点検事業数は実に941事業を数え、昨年4月、行政経営課が事務局を担って総点検に着手。基本方針と基本的な考え方をもとに各課で評価と必要性を検証。それを事務局が仕分け判定。最終的には行政改革推進本部が市としての見直し方針を決定しています。

 

 941事業中、最終的な結論である市の見直し方針で示されたのは、「市が実施しない」が41事業、「引き続いて市が実施」が900事業。

 その内訳は、「市が実施しない」41事業中、「休止」27事業、「廃止」10事業、「民間」4事業。「引き続いて市が実施」900事業中、「現状どおり」566事業、「改善」312事業、「民間活力の活用」13事業、「拡充」9事業。

 

【廃止は10事業】

「市が実施しない」で打ち出された「廃止」10事業は次の通りです。

  外国人登録事業

  高齢者生きがい活動推進事業(生きがいと創造の事業)

  高齢者生きがい活動推進事業(簡易老人憩いの家備品購入補助)

  住宅整備資金貸付事業

  障害者医療費等助成事業(老人医療)

  市営住宅建設促進事業

  物品等管理事業

  道路愛護啓発事業

  青少年の船事業

  水道地震対策事業

 これらのうちの「水道地震対策事業」は、防災強化が強く求められている中での「廃止」で「?」ですが、その理由を「災害時の応急給水計画・行動マニュアルなどの整備事務が主体であり、事務事業としては上下水道総務事務事業に統合していく」で、の「青少年の船事業」のように事業を全く止めてしまうのではなく事務統合による廃止です。

 

【拡充は10事業】

 歳出の削減と公共サービスの最適化を図っていくための総点検の中でも「引き続いて市が実施」する事業の中で「拡充」の判定が下された9事業は次の通りです。

  情報化計画推進事業

  自主防災組織育成事業

  地域防災計画推進事業

  防災訓練事業

  防災啓発事業

  放課後児童クラブ運営委託事業

  雇用対策事業

  産業支援体制事業

  ワンストップ総合窓口事業

 

 この総点検の結果は、新年度(平成25年度)当初予算から反映させ、総点検による予算削減額は4億04,09万4千円としています。

 そのうち「引き続いて継続して市が実施」に分類され、「改善」の判定が下された「給与・旅費制度管理事業」の削減額が1億7,300万円、率で全体の428%を占め、その削減方法は「職員に支給している手当の見直し、特別職報酬等審議会の開催頻度や委員数等の検討」を示しています。

 

 報告を受けた後、議員に意見を述べる機会が与えられ、ベテラン議員は語気鋭く、多くの事業が市民の要望や合意により行なわれていることを指摘しながら「制度に基づく事業や法の改正による事業の見直しは仕方がないが、市民目線に立った仕分けではなく市内部の仕分け。行政の驕(おご)りではないか」と批判。さすがベテラン議員、この意見、「その通りだ」です。

 

 ただ、総点検には時代的にスピードと英断が求められ、さらに「市が方針として示したものだ。そう受け止めればいいのではないか…」、そんな思いも抱いています。

 

 富士市議会は、平成23年4月施行の「議会基本条例」に基づき同年度から事業仕分けの議会版である事業評価に取り組み、初年度は9事業、本年度は11事業を評価。今回、市が示した総点検の結果を、今後、議会として事業評価で取り組み、議会として再見直しを求めることも可能。さらに「廃止」の判定が下されたものの、それが納得できない事業にあっては委員会審査の場や一般質問などの発言権をもって復活を求めることも可能です。

 

一方、「総点検の結果を分かり易い形でウェブ上で公表を」(行政経営課)としており、市民も結果に対して納得できない場合、どしどし意見を述べ、基本方針に掲げた「歳出の削減と公共サービスの最適化」の“熟成”を図っていきたいものです。

| - | 22:21 | comments(1) | - |
コメント
無駄は早めに省かないといけないですよね。
まさに仕訳けですね。
| starfield | 2013/02/01 10:26 PM |
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