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視察研修(愛知県名古屋市、刈谷市)パート

刈谷ハイウェイオアシスの取り組みについて


   研修期間  平成25年(2013年)2月9日(土)

研修場所  愛知県刈谷市


 

  左から藤田議員、海野、石橋議員、望月議員、小野議員です

            (刈谷ハイウェイオアシスで…)

 

【目的】

 平成24年4月に新東名高速道路(以下、新東名)が開通した。富士市にはインターチェンジが設置されたことから、この新東名の開通は、産業都市として発展してきたものの経済活動の低迷により閉塞感が漂う富士市の新たな飛躍への起爆剤として大きな期待が寄せられている。同時に、その期待を確実なものとする手段として富士山の文化遺産としての世界遺産登録をとらえ富士山眺望の地の利を活かした形の新東名ハイウェイオアシス構想も浮上している。

しかし、その一方、現東名高速道路(以下、現東名)と一般道路からアクセスできる立地条件と富士山&富士川眺望を活かして富士川サービスエリアにドッキングする形で2000年にオープン、年間360万人(レジ通過者)を超える利用者がある新しいスタイルの道の駅「富士川楽座」の利用者が新東名開通により激減、どうテコ入れを図るかが喫緊の課題となっている。

今回、我々会派「耀(かがやき)」は、2年半前、編入合併直前に企業から富士川楽座に新たな集客施設として大観覧車の設置構想が持ち込まれたことを踏まえ、「富士川楽座」のテコ入れに視点を当て、大観覧車をランドマークとして設置している愛知県刈谷市内にある刈谷ハイウェイオアシスを視察、テコ入れ手法の考察を試みた。

 

【研修内容】

 刈谷ハイウェイオアシスを語る前に、まず、パーキングエリア、サービスエリア、ハイウェイオアシスの違いについて…。

 

「パーキングエリア」とは、高速道路などに概ね15キロ(北海道は25キロ)間隔で設けられている比較的小規模な休憩施設。

「サービスエリア」とは、高速道路などに概ね50キロ(北海道は80キロ)間隔で設けられている中規模及び大規模な休憩施設。

「ハイウェイオアシス」とは、高速道路などのパーキングエリアやサービスエリアに都市公園等を連結、地域活性化とサービス向上を図った休憩施設。1998年の高速自動車国道法の改正により一般道路との連結も可能となり、道の駅との一体的な整備も進んでいる。「富士川楽座」は、富士川サービスエリアに道の駅をドッキングさせたハイウェイオアシスである。

 

 さて、刈谷ハイウェイオアシスについて。

 

現東名や新東名と接続する伊勢湾岸道路自動車道にあるパーキングエリアに刈谷市の岩ケ池公園をドッキングさせたハイウェイオアシス、供用開始は200412月4日。投資額は39億円。高速道路用駐車場が約600台、一般道路用駐車場が約900台という巨大な休憩施設である。運営は第三セクターの刈谷ハイウェイオアシス蠅覆匹担っている。

 

8日に名古屋市内で行政管理講座「地方議員のための政策法務」を受講し、同市内に宿泊。翌9日早朝にレンタカーで刈谷ハイウェイオアシスに向かった。

 

到着時の第一印象は、その規模の大きさとレジャー遊具の多さから「これは、ハイウェイオアシスのカテゴリーを超え、テーマパークではないか」であった。

 

我々は、まず総合管理事務所に向かい、刈谷ハイウェイオアシス蟯浜部長の澤田忍氏と管理部統括次長の石川博一氏、それに大観覧車の設置企業で、現在、管理・運営も担っている泉陽興業蟯谷営業所長の伊東秀樹氏と直営課課長の荒木昌敬氏の応対を受けた。


 

 オアシス内にある総合管理事務所で管理部長の澤田氏らから説明を
 受けた

 

パンフレットを提示しての説明によれば、次のような施設概要であった。

 

・セントラルプラザ…食事や買い物が楽しめる複合商業施設。1階は
 野菜や鮮
魚などを朝市感覚で産直販売するフードマーケット。2階
 はフードコートの
ほか東海地区の名物を取り揃えたショップ。


 

 セントラルプラザ内の朝市感覚で産直販売するフードマーケ
 ット

 

・えびせんべいの里…セントラルプラザに隣接するえびせんべいの製
 造・販売
所。

・デラックストイレ…女性用トイレには12,000万円を投じ、ホテル
 のラウ
ンジを思わせる優雅な空間。使用は無料。男性用トイレはガ
 ラスを多用。


 

大観覧車と並ぶ刈谷ハイウェイオアシスの“ウリ”のデラックストイレ。こちらは男性用でガラスを多用。で、ちょっと誰かに見られている感じ。女性用に比べて「ホテルのラウンジのような優雅な空間」といえるかは…?

 

・天然温泉かきつばた…男女ともに内風呂のほか露天風呂やつぼ湯が
 あり、足
湯コーナーも。利用料金は大人800円、子ども(4歳〜小
 学生)400円。足湯
のみは100円。

・大観覧車…ハイウェイオアシスのランドマークとして設置。高さ60
 メートル。
一周の所要時間は12分間。 ゴンドラ数は4人乗りが36
 台。中央アルプスや
名古屋のビル街も一望でき、夜景も楽しめる。
 一回600円。


 

 大観覧車の視察では、実際にゴンドラに乗車。風もなく、ほとんど
 揺れを感じなかった12分間の乗車であった


 


 大観覧車最高地点の地上60メートルから望む刈谷ハイウェイオア
 シス。360度のパノラマが望めた


・オアシス館刈谷… 刈谷のPRを兼ねた休憩施設。刈谷出身の阪神
 の赤星憲広
選手を紹介するブースも。

・岩ケ池公園…散策路、テント広場、親水広場などのほか、有料のゴ
 ーカート、
メリーゴーランド、七種類のチビッコ遊具を設置。この
 ほか無料の大型複合
遊具や健康遊具なども。

 

 管理部長の澤田氏は、「刈谷市の観光拠点として開設」とし、その上で「開設初年度目標を400万人(レジ通過)とする中、475万人の来場があり上々のスタートを切った」とし、現在については「来場者のピークは800万人。売上高は97億円」とした。

 この順調な歩みについては、「特徴を持たせることが必要」とし、その事例としてデラックストイレ、ランドマークとしての大観覧車、ゆったりとしたプロナードなどをあげ、「歩行の障害となるワゴン車による販売は一斉禁止している」を加えた。

 

 また、来場者増加の順調な歩みの大きな要因として「地域密着型の徹底」をあげ、その具体的な取り組み事例として「地産地消販売への出荷者の登録は300人」「地域貢献の観点から地元雇用につとめ雇用登録は840人で、平日は250人、土、日は350人が働いている」「野外ステージを設け、年間を通して地元の方々にステージ発表の場を提供。音響やチラシなど1ステージ平均10万円余の費用は会社側が負担」を示し、これらの取り組みが実る形で「来場者のうち高速道路利用が52パーセント、地元民が中心である一般道からの利用が48パーセント」とした。

 

 今後について澤田氏らは、「満足度の高い、リピーターを確保できる施設を目指し、清掃や警備への投資を増やし、入居店舗には接遇の向上を求めていく」と述べ、これに「目標額100億円を早期に達成させたい」を加え、その口調は達成への自信にあふれたものだった。

 

一方、今回の訪問の目的である大観覧車の設置や運営・管理については泉陽興業蠅琉謀譴塙嗅變昌瓩ら説明を受けた。瞬時、理解に苦しんだものの澤田氏の、この説明で氷解した。

 

「大観覧車の設置額は6億円余。全額、泉陽興業が出資。設置後の運営・管理も泉陽興業が独立採算で担ってもらっている」

 

 つまり、刈谷ハイウェイオアシス蠅砲靴討澆譴弌投資なし、加えて供用開始後の赤字リスクもなく、ハイウェイオアシスに付加価値を付け、他のハイウェイオアシスとの差異化も図るランドマークとしての大観覧車が実現した、ということになる。

 

もちろん、そこには、設置企業であり運営・管理を担う泉陽興業蠅療蟷馮駘儔鷦の見込みがあり、「採算状況は…」の質問への回答は「年間の収入は9,000万円余。運営・管理面は人件費が2,6000万円程度。このほか電気代が200万円弱」だった。

 これを受け、 「投資費用の回収は順調みたいですネ」を投げ掛けると、その回答は無言の笑顔であった。

 

 この種の娯楽施設は、「設置時には物珍しさも加わって利用者が殺到するものの、年次を追って利用が減少…」が一般的。そうした中、泉陽興業では、「ゴンドラにクーラー&シートヒートを設置しての一年中快適宣言」「動くデイトスポットとなる豪華で多彩なイルミネーション」「車椅子でも乗車が可能なバリアフリー化」などを打ち出しており、企業努力の積み重ねも順調な歩みを支えるものと観測した。

 最後に「これまで以上の爽快感が味わえる弊社が開発したシースルーキャビンのゴンドラの投入も計画しています」と、新たな進化イコールリピーター確保への増進に力を込めた。

 

【研修所感】

 総合管理事務所で説明を受けた後、施設内の案内を受け、その中では大観覧車にも乗車。子どもにとっての地上60メートルからの360度の風景は初めての驚きと感動の風景であり、カップルならば二人だけで独占できる風景、それらが大観覧車の魅力であろう。

しかし、会派「耀(かがやき)」の所属議員は5人とも、すでに半世紀を生きた人間。地上60メートルから俯瞰(ふかん)する風景を「日常とは違った風景」という感覚でしか受け止めることができず、それほどの驚きや感動はなかったが、シチュエーションを富士山眺望の「富士川楽座」に置き換えた場合を想定すれば「大きな驚きと感動を得ること間違いなし」が5人の一致する感想だった。

今回の視察で、「大観覧車の設置を設置企業が負担、管理・運営も担い、施設運営側は投資なし、加えて供用開始後の赤字リスクもなく、ハイウェイオアシスに付加価値を付け、他のハイウェイオアシスとの差異化も図るランドマークとしての大観覧車が実現。この新たな官民協調方式を把握できたことは大収穫」との自負を抱いている。

富士山の文化遺産としての世界遺産登録が間近とされる中、新東名開通による利用者減を招いている「富士川楽座」のテコ入れの柱として、過去、企業側から設置への打診があったことも含め大観覧車設置への可能性調査への可及的速やか着手が望まれるところである。

 
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