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研修報告(第15期自治政策講座in横浜)パート
 

【第3講義】


演  題
:『夜景による観光事業の可能性
              〜事例と体験〜』

講  師:夜景評論家/夜景プロデューサー
               丸々もとお 氏

 

【講師プロフィール】 1965年生まれ。立教大学社会学部観光学科卒。情報誌『WEEKLYぴあ』の編集記者、リクルートを経て独立、夜景の魅力を観光学、景観学、色彩心理学などを評論する独自の夜景学の構築に取り組んでいる。夜景観光コンベンション・ビューロー代表理事。夜景検定(夜景鑑賞士検定)総監修や日本夜景遺産事務局長などを担い、全国に広がる“工場夜景クルージング”の仕掛け人としても知られる。主な著著に『世界の夜景』(ダイヤモンド社)、『夜城』(世界文化社)など。



         
講義中の丸々氏

 

 

講義内容

 

 この第3講義は、オプション行政視察として用意されていたもので、第2講義終了後の午後5時30分から会場の県民ホール会議室で40分程度の講義を受け、その後、会場近くの横浜港赤レンガ桟橋からチャーター船に乗船して横浜市が観光資源の一つとする海からの夜景を90分間の時間をかけて視察した。
 このオプション行政視察の参加者は、受講者全体の3分の1、約70人であった。

 

 近年、LEDの普及と相俟ってイルミネーションやライトアップなど夜景を活用した観光イベントの増加が加速している。

 夜景評論家、夜景プロデューサー、さらには夜景観光コンベンション・ビューロー代表理事を担う講師の丸々氏は、世界の夜景サミットを主催しているほか、全国の自治体や地域と連携し、その地域ならではの夜景を発掘し創造、夜景観光の仕掛け人として注目されている。


 夜景観光について、まず丸々氏は、その可能性を「ホテル・旅館業、展望施設、エンターティメント施設など、さまざまな分野で夜景は滞在型観光に結び付くキラーコンテンツとして注目され、活用されている」とし、これまでプロデュースした夜景観光の取り組みをパワーポイントで紹介。その上で「夜景活用は5種類に分類される」とし、以下に、その5種類と観光振興に結び付くかのポイントを示した。

 

  参加型…観光客・来場者が参加できる仕組みになっているか。

  ジンクス型…その光を眺めることで、何か特別な意味がある
か。

  視点場演出型…オリジナリティに溢れる演出になっているか。

  ガイドサービス型…魅力を案内できる仕組みがあるか。

  ブランド型…その道のプロや専門家に認められているか。

 

 県民ホール会議室での講義の後に乗船しての夜景視察は、「工場夜景ジャングルクルーズ」のネーミングで商品化されているもので、丸々氏の解説を受けながら横浜港及び京浜運河に点在し、海上に光が落ちる昭和電工、オイルターミナル、東芝京浜事業所、東京電力横浜火力発電所、さらに横浜ベイブリッジなどの夜景を視察した。

 

 

受講所感

 

「さまざまな分野で夜景は滞在型観光に結び付く」とする丸々氏の主張を裏付けるものとして用意されたチャーター船からの横浜港及び京浜運河に点在する夜景の視察であったが、我々会派5人の率直な感想は、「多少の感動はあったものの、再度、家族や友人と宿泊を兼ねて訪れてみよう、そうした思いには至らない」であった。


 多分、富士市には、以前、夏場に『光のページェント』と題した夜景イベントも行なわれた田子の浦港があり、最近では、岳南電車(旧名・岳南鉄道)の存続運動の中でスポットが当てられている沿線に点在する工場群夜景などがあり、「観光資源になる」とする夜景が日常にあるためであろう。


 我々富士市民は、富士山の世界文化遺産登録の動きの中で、観光資源としての富士山の価値を再認識しているものの、これまで富士山を日常風景としてとらえてきた。そうした感覚と類似した感覚での受け止め方といえる。

 これが、富士市の日常にない夜景、例えば『ヤマハリゾートつま恋のサウンドイルミネーション』や『奥日光湯元温泉雪まつりの雪灯里』など非日常の夜景ならば、また違った感覚で受け止め、大きな感動を得たのかもしれない。


 いずれにせよ、丸々氏の講義で「さまざまな分野で夜景は滞在型観光に結び付く」という主張は理解することができた。


 しかし、今後、富士市において田子の浦港や岳南電車沿線の夜景を観光資源として売り出しても、「それが滞在型観光に結び付くか」と問われれば疑問符が投じられる。

というのも今回、視察した横浜港及び京浜運河に点在する夜景は、中華街や赤レンガ倉庫群、横浜みなとみらい21などの魅力的な観光資源を要する観光都市・横浜を構成する一要素であり、富士市の夜景を観光資源として発掘、売り出していくには単一要素ではなく複合的な要素も絡めていく必要があると判断されるからである。



   
横浜港及び京浜運河の夜景工場群



オイルターミナルの夜景


横浜
ベイブリッジに施されたライトアップ


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