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会派研修「これからの自治体政策ー持続可能な社会への視点ー」パート

 自分、海野しょうぞうが所属する富士市議会の会派「耀(かがやき)」が受講した研修の報告を五回シリーズでお届けします。

 通常、このブログは口頭語、つまり話し言葉で記していますが、報告書は文章語としてありますので、ご了承下さい。


 

はじめに


 我々、富士市議会の会派「耀(かがやき)」に所属する6人は、2014年5月13日から同14日にかけて自治体議会政策学会が主催した「2014年第16期自治政策講座in横浜 これからの自治体政策― 持続可能な社会への視点―」を受講した。

 

 自治体議会政策学会は、1968年に東北大学大学院法学研究科修了後、政治学者として東京都立大学講師、東京市政調査会主任研究員、明治大学講師、拓殖大学教授、ロンドン大学客員教授、神奈川大学教授、四日市大学教授などを経て、現在、拓殖大学地方政治センター長を担う竹下譲(たけした・ゆずる)氏を会長とした、政治学者や行政改革、議会改革への意欲を有する地方議員などで構成する学会である。

 

 その名称が示すように、地方分権時代を担う自立した自治体に向けて政策を深め、行政や議会の改革を進める器として1999年から活動を開始。自治政策講座をはじめゼミナール、研究会などのほか海外視察、自治体議会政策学会叢書、年版地方自治体新条例解説集等の出版などにも取り組んでいる。

 

 会派「耀(かがやき)」は、自治体議会政策学会が打ち出す講座が、その時代、時代における課題を真正面から取り上げた内容であることから、これまでにも個人の自由意思で受講してきたが、今回の第16期自治政策講座は地方制度調査会答申やTPPと自治体の課題、さらに子育て新システムなど地方自治体にとって極めて重要な示唆が得られる内容と判断、認識と情報の共有化を図るため会派研修に位置づけ、所属議員全員で受講した。

 

 以下は、その受講内容と受講所感である。

 

 

第1講座

 

 講座名:地方制度調査会答申と自治の仕組み―「住民自

治の根幹としての議会」を作り出す

 講 師:江藤 俊昭氏(山梨学院大学法学部行政学科教

授、第30次地方制度調査会委員)

 

〔講師プロフィール〕

 1956年、東京生まれ。1979年、中央大学法学部卒業。現在、山梨学院大学法学部政治行政学科教授、山梨学院大学ローカル・ガバナンス研究センター所長。第29次、第30次地方制度調査会委員。

 主な著書に「増補版自治を担う議会改革住民と歩む協働型議会の実現」(イマジン出版、2007)、「よくわかる世界の地方自治制度」(イマジン出版、2008)、「地方議会改革自治を進化させる新たな動き」(学陽書房、2011)ほか。


           講師の江藤氏

 

〔講座内容〕

 講座は、

1.     地方制度調査会と第30次答申の射程

2.     地方政治の台頭と地方自治制度改革

3.     二元(的)代表制の変容:地方自治制度(地方政府形態)の再考

4.     二階層の変容:公共サービスの供給の仕方(自治体間連携・補完)の再考

という流れで進んだ。

 

 講座のポイントとしたのは、地方制度調査会と、2013年6月の第30次答申で、地方制度調査会について江藤氏は、「自治法改正に向けての首相の諮問機関である」とし、第30次答申については「正面から答えていない」と厳しい評価を下した。

 その上で、これまでの一連の地方分権の流れを示しながら、抱え込んできた地方自治及び地方議会の課題を指摘しながら「今後、地方自治体には集約とネットワークが必要であり、合併だけでなく都市間連携が必要。都市間連携が無理な場合は都道府県がサポートする時代になる」とした。

 

 地方議会における議会改革については、まず、「議員には選挙で支援する市民を増やすだけでなく、常に政治に関心を持つ市民をつくり、育てていくことが求められている」とし、その上で「議会改革とは、無駄の排除に向けてのチェック機能の強化だけでなく、地域民主主義の実現も重要。そのためには次の世代の入りやすい議会にしていくべきだ」とした。

 

 このほか、議会改革については、二元代表制をもとに議会の提案権の機能発揮が強く求められていることも踏まえて「事務局の充実も必要である」とした。

 

 

〔受講所感〕

 受講後、江藤氏が講座名のサブテーマに掲げた「住民自治の根幹としての議会」が気になった。 

 江藤氏は、住民自治の根幹としての議会に向けては、「議会への住民参加が必要」をはじめ「議会内の対立は政策競争と位置付けるべき」とした。

「議会への住民参加が必要」について富士市は平成23年4月施行の「議会基本条例」に基づく議会報告会を巡回方式で開いているが、その参加数からして「積極的な住民参加が得られているか」は残念ながら不首尾と言わざるを得ない。

「議会内の対立は政策競争と位置付けるべき」についても、「その実現に向けて努力しなければ…」の段階である。

 重い課題を突き付けられた講座であった。

                          (つづく)

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