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富士市出出身の女流写真家、外山ひとみさん逝く

 きょう6月3日、購読紙の朝刊に二段見出しで『外山ひとみさん死去 刑務所記録の写真家』。この訃報記事にふれ、友人と呼ぶには失礼にあたる知人程度である外山さんが闘病中であったことは知っていたものの、あふれんばかりのバイタリティで病気を克服、世界を舞台に活躍する女流写真家として活動を再開、そう期待していただけに残念であり、ショックでした。

 つれづれなるままに、追悼の一文を…。



 

 訃報記事によれば、昨年8月から急性骨髄性白血病で闘病生活に入り、今月1日午後8時27分、肺炎により東京都新宿区の病院で死去。55歳。自宅は富士市柳島30。通夜は3日午後7時から、葬儀・告別式は4日午前11時から、ともに富士市青島2001、JA富士市やすらぎ会館。喪主は父親の仁(まさし)さん。

 

 自分、海野しょうぞうが外山さんと初めて出会ったのは、前職のローカル紙の記者時代、もう15年ほど前です。今泉にある社の2階が編集部。飛び込みでの取材依頼で、第一印象は内面的な部分も含めて「さっぱりした、さわやかな人」でした。

 

 当時、都内に在住。私用があって実家に帰った機会をとらえて訪れたそうで、取材依頼は「スーパーカブでベトナムの各地を訪れ、逞しく生きる女性をショットした作品集を発刊したので紙面で紹介してほしい」。その作品集の題名は『ベトナムの女性たち』でした。

 

 あれこれ聞くと、「県立吉原高校時代に応募した富士市教育委員会主催の市展・写真高校の部(現在は高校の部はなく一般の部のみ)で2年連続してトップ賞の市長賞を受賞。これを契機に写真家を目指すことを決意した」「マイノリティ(少数派)に光を当てたフォトジャーナリズムの道を歩んでいる」などと語ったのですが、この時点、恥ずかしながら“外山ひとみ”という写真家の存在はまったく知りませんでした。

 

 取材後、依頼を受けた作品集『ベトナムの女性たち』の紹介記事を執筆するにあたって調べたところ、外山さんは『MISS・ダンディ 男として生きる女たち』で1998年にドキュメンタリー写真大賞・人物ルポ部門賞を受賞したブレーク中の女性写真家であること、さらにライフワークとして全国各地の女性刑務所を訪れて、その実態や高齢化問題などを取材、写真と記事で世に送り出していることなどを知りました。

 今、流行語のようになっている“女性の時代”の先駆けのような人でした。

 

 その後、外山さんは世界を舞台に活動、自分は富士地区を購読エリアとしたローカル記者というグラウンドの違いから、しばらくの間、お会いすることはなかったのですが、今から10年ほど前、2005年に再会。「観光を新たな産業に…」と富士市が観光振興施策を打ち出し、その一つに『富士山百景写真コンテスト』があり、外山さんは、その審査員として、自分は観光振興検討委員会の委員の線上でコンテストアドバイザーの委嘱を受けての作品募集要項を検討する会合の場でした。

 当時のコンテストは、『人々と富士山部門』と『富士山の風景部門』の二部門があり、外山さんの担当は『人々と富士山部門』、『富士山の風景部門』の審査員は日本を代表する風景写真家の竹内敏信さんで、竹内さんは現在も審査員を担っています。

 

 外山さんは、このコンテストの審査員を担ったことによりブレーク中の女流写真家として富士市民にも広く知られる存在となり、講演依頼も、かなり舞い込んだようです。

 

 再会後の自分との関係は、外山さんから個展開催の案内状のほか、写真集や著書の発行などを知らせて下さる書状が届き、有力週刊誌に特集ページが組まれた時には掲載週刊誌も届き、「写真家を超えて、今後はフォトジャーナリストとして知られる存在になるな」、そんな思いを抱き、果たせるかな、確実に、その道を歩んでいました。

 

 7年前、ローカル紙の記者生活に終止符を打ち、富士市議会議員選挙に挑戦、市議を仰せつかり、議員活動を伝えるホームページを開設した以降は、「ブログ、読んでいます」とのコメントが入り、時々、富士市政の動きに対して辛辣なコメント、個人情報が絡む件についてはメールで意見を寄せていただきました。

 

 まだ55歳、これから、長年の地道な活動を生かして大輪の人生の花を咲かせるという段階での旅立ち。無念であっただろうと思いますが、脳裏に浮かぶ、彼女に向けて、こうつぶやいています。

 

「あなたは、作品として、今後も生き続け、社会に問い掛けたメッセージは決して消えることはない」

                         合掌

 

 

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