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富士市議会6月定例会の一般質問に登壇しました

 富士市議会6月定例会14日目の、きょう26日は前日に引き続いて一般質問が行われ、自分、海野しょうぞうはラストバッターの五番手で登壇、持ち時間1時間余にわたり質問、論戦を交わしました。

 以下に登壇時の質問内容を掲載します。登壇後の丁々発止の論戦については富士市議会ホームページ上の議会中継を視聴下さい。

 議会中継アドレス

http://www.city.fuji.shizuoka.jp/hp/menu000030100/hpg000030069.htm

 

      質問内容

許可を得ましたので、一般質問をさせていただきます。一般質問三日目で本日最後の登壇となりますが、いましばらく、お付き合い下さい。

 

 先に通告してあります、「期待と不安が渦巻く平成27年度スタート予定の子ども・子育て支援新制度への取り組みについて」と、「富岡製糸場の世界遺産登録を契機とした紙のまち・富士市の産業遺産の価値の再認識と、その保存への取り組みについて」と題した二項目を取り上げ、質問します。

 

 まず一項目目の「期待と不安が渦巻く平成27年度スタート予定の子ども・子育て支援新制度への取り組みについて」ですが、少子化対策が国策の重要課題となっている中、平成27年度に消費税引き上げに伴う財源も投入しての「子ども・子育て支援新制度」がスタートする予定となっています。

 新制度は、平成24年8月成立の子ども・子育て関連三法に基づく制度で、幾多の子育てをめぐる課題の解消に結びつくことが期待されています。

 その一方で、認定こども園の登場で象徴されるように、新制度は、従来の幼稚園と保育園の垣根を取り払い、利用者の負担も所得に応じた応能負担に切り替わるなど、乳幼児期の教育・保育機関に大変革を突き付けるものとなっています。

 つまり、新制度は、期待と不安が渦巻く制度です。

 こうした状況を踏まえ、新制度を子育ての課題の解消に結びつけ、さらには、長年、富士市の乳幼児期の教育・保育機能を担ってきた民間の方々が抱え込んでいる不安の解消という両面から、以下、三点を質問、回答をお願いします。

 

質問1点目。

富士市は、新制度のもと、平成27年度から5年間を一期とする「子ども・子育て支援事業計画」を作成して計画的に各種の事業を実施、その中では、3歳未満児の待機児童解消のための受け入れ枠を拡大することも予定され、市町村には家庭的保育、小規模保育、事業所内保育、居宅訪問型保育などからなる地域型保育事業について認可権が与えられることになっています。

これにより、保護者である利用者は、多様な施設と事業の中から子育て支援サービスを選択できることになりますが、依然として待機児童を生じているとはいえ、現状の富士市の乳幼児期の教育・保育機関の市全体としての受け入れ枠は供給過多という指摘もあります。

計画の作成にあたっては、長年、富士市の乳幼児期の教育・保育を担ってきた民間の施設・事業の健全・安定運営にも視点を当てながら人口予測や子育て支援ニーズを的確に把握して施設・事業別の受け入れ枠を検討すべきではないでしょうか。

 

質問2点目。

「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」が平成1810月1日に施行、これを根拠法として保育園と幼稚園双方の機能を合わせ持った「認定こども園」が続々と誕生しています。

 富士市でも、これまで私立幼稚園4園が「認定こども園」に移行、公立でも平成26年度当初予算に旧富士川町の幼稚園と保育園の2園を統合する幼保連携型の「認定こども園」に向けての設計費が計上されています。

新制度は、時代ニーズとして「認定こども園」の整備にアクセルを踏み込むことが予想され、その機軸は幼稚園からの移行が予想されます。

旧富士市内にある公立の幼稚園9園も幼児・保育機関の適正配置や、効率的な施設運営の面から公立保育園との統廃合を絡めて「認定こども園」への移行を検討すべきではないでしょうか。

 

質問3点目。

新制度では、すべての家庭を対象にした地域での子育て支援の充実も打ち出しています。この状況下、富士市のこども保育課は、平成26年4月から就学前の乳幼児を育児している家庭を対象に『子育て応援隊』と命名した子育て出張相談を開始。この子育て支援サービスは、新制度を先取りしての取り組みと高く評価されます。

しかし、その一方で平成22年度から同26年度の5カ年間を計画期間とする『富士市次世代育成支援計画後期計画』に盛り込まれている2館を4館としていく児童館の整備は、計画最終年度に突入しながら、4館目は場所や建設年度が明確になっていません。市は内部的に建設候補地を絞り込む動きをみせていますが、この際、新制度による地域での子育て支援の皮切りの事業として平成25年6月に吉永地区に開所した3館目の児童館『東部児童館』と同様に地域子育て支援センターを組み込んだ4館目の児童館建設に取り組み、早期実現を図るべきではないでしょうか。

 

続いて質問二項目目の「富岡製糸場の世界遺産登録を契機とした紙のまち・富士市の産業遺産の価値の再認識と、その保存への取り組みについて」に移ります。

今月21日にカタールのドバイで開かれたユネスコの世界遺産委員会で日本政府が推薦した群馬県富岡市にある「富岡製糸場と絹産業遺跡群」が文化遺産として世界遺産に登録されることが決定しました。国内では14件目の文化遺産、自然遺産を含めると18件目の世界遺産です。

世界遺産は、1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づくもので、人類が共有すべき顕著な普遍的価値を有する遺産を登録。文化遺産、自然遺産、そして複合遺産の三種類に分類されています。

新たに世界遺産に登録が決定した富岡製糸場などは、文化遺産のカテゴリーに入る産業遺産です。

こうした産業遺産は、産業近代化に貢献した貴重な遺産であるものの、従来は、その価値が理解されにくいこともあって使命を終えた産業設備として破却、つまり取り壊され、埋め立てや焼却処理、あるいは資源ゴミとして処理されてきましたが、近年、その価値への認識が高まり、さらには郷土愛の育成や観光振興など地域の活性化にも結び付く貴重な遺産として世界的に注目されています。

 我が国においても経済産業省が2007年4月に産業遺産活用委員会を設置して国内各地に現存している産業遺産を公募。調査の結果、初年度の2007年度には33の産業遺産群と、その遺産群を構成する575物件を「近代化産業遺産」と認定しています。

その初年度の2007年度には、製糸遺産群として「富岡製糸場」が「グンゼ記念館」などとともに認定を受け、製紙遺産群では「王子製紙苫小牧工場」が認定を受けています。

こうした状況の中、工業都市であり、全国有数の紙のまちとして発展してきた富士市に現存する鷹岡地区入山瀬地先にある王子エフテックスのレンガ造り建造物は「全国に誇れる産業遺産」とされており、このほかにも市内には認定、後世に残すべき産業遺産があるものと推測されています。

富岡製糸場の世界遺産登録により産業遺産が注目され、その価値への認識が高まることをチャンスととらえて紙のまち・富士市の産業遺産の再認識と、その保存に取り組むことを願い、以下、三点を質問、回答をお願いします。

 

質問1点目。

富士市には、現在、国指定が6件、県指定が10件、市指定が61件、このほか国登録3件の計80件の指定・登録文化財があり、その種別は建造物、彫刻、史跡、天然記念物、考古資料などで、産業遺産とされる指定・登録文化財は皆無です。

この現実と、産業遺産の破却が進んでいることを踏まえ富士市教育委員会は、「全国有数の紙のまち・富士市の産業遺産の発見・保存指針」を策定、文化財審議会の同意も得て可及的速やかに行動に移すべきではないでしょうか。

 

質問2点目。

市教委は、1993年に財団法人文化財建造物保存技術協会に委託して現存する王子エフテックスのレンガ造り建造物の調査を実施しています。

王子エフテックスのルーツは、明治時代中期の1890年に富士市初の洋紙製造工場として操業を開始した富士製紙第1工場で、富士市初のみならず日本の洋紙製造の黎明期の工場です。さらに、動力には隣接する潤井川の水力を利用し、操業に合わせて搬送用の馬車鉄道も整備されるなど建造物を超えた産業遺産の価値を有しています。

当時の市教委は、その産業遺産の価値を認識、広見公園内にある市立博物館の野外展示物の一つとすべく、移築復元の可能性を調査。しかし、専門機関に委託しての調査の結果は、「富士市と製紙は切っても切り離せない関係にあり、この建造物を残すことは建築史上からも生きた教材となり、有効な活用が期待される」とする一方、レンガ造りであることから「原型通り復元できるかは疑問が残る」とし、移築しての復元に否定的な見解を下しています。

この報告を受けた市教委は、王子エフテックス、調査当時は新富士製紙が操業中であったこともあって調査のみで終了、移築復元を断念しています。

市教委が今から20年も前に産業遺産としての価値を認識、調査に取り組んだことは高く評価されますが、現状は保存が担保されていない破却の不安を抱え込んだ産業遺産です。

現在も操業中であることから保存、活用に向けては幾多の課題がありますが、調査後、経営母体が変わっていることも踏まえて、とりあえず、市及び市教委として保存を強く望んでいることを会社側に正式に申し出ることが必要ではないでしょうか。

 

質問3点目。

富士製紙第1工場は、動力に潤井川の水力を利用したことから操業当時のレンガ造り建造物は、秘境的な渓谷美を放つ潤井川渓谷の左岸に建てられています。

その保存、活用を願う地元鷹岡地区のまちづくり協議会では、工場が操業中で、移築復元も難しいことを踏まえ、実現可能な、当面の活用方法としてレンガ造り建造物を一望できる潤井川渓谷を産業遺産と渓谷美が調和した景勝地に整備、観光スポットとして売り出す案を練り上げ、2010年の鷹岡地区の市長行政懇談会で地元要望の一つとして、その案を提示しています。

しかし、市の回答は「潤井川は県の管理河川なので…」にとどまり、今日まで何ら進展していません。

現状を調査、可能性や、その投資効果を把握して整備の必要性を確認したならば県にアプローチ、市と県が連携する中で実現を目指してはどうでしょうか。

 

以上、二項目6点を質問、市長をはじめ当局の回答、ご所見をお願いします。

 

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