<< 富士市展第3期(写真・工芸の部)がロゼで開催中です | main | 2014年、中国人殉難者慰霊祭に参列しました >>
号泣県議と政務活動費について

 東京都議会の本会議や、国会衆院総務委員会での女性蔑視の品のないヤジ、それに7月1日の兵庫県議の理解に苦しむ政務活動費の使途を釈明した記者会見での号泣。「政治と金」だけでなく、「人間としての品位」の面からも政治家に対する国民の不信感が増幅中です。

 

 地方政治に身を置く者として、「特異な、個人の資質の問題と処理してほしい」と願うものの、世の中、そんな甘いもんじゃないですよネ。

 

 で、弁明ではなく現実を伝えるため、号泣問題以降、国民から「それ何だ」、さらに「報酬以外に支出されていること自体が問題だ」の声が寄せられている政務活動費について、その目的や、自分、海野しょうぞうが所属する富士市議会における収入・支出状況を、ここに記します。

 

 まず、号泣した兵庫県議(47)、記者会見に臨んだのは、報酬のほかに1人当たり年間600万円(月額50万円)の支出が認められている政務活動費を使って日帰り出張を1年間に実に195回も繰り返し、その費用が約300万円。日帰り出張の内容も明確にしなかったことから一部メディアが取り上げたことを弁明するため。

 

 しかし、肝心のところになると号泣。「少子化」とか「高齢化」などの言葉を単発的に繰り返し、結局、出張の目的どころから本当に出張したのかどうもはよく分からずじまいでした。

 

 この号泣シーン、メディアが取り上げ、奇々怪々な号泣であったこともあって今や日本のみならず世界的なニュース、いや話題に…。

 

 イギリスの日刊紙The Timesは「日本の地方議員が温泉スキャンダルでフルスロットルの謝罪」、アメリカの放送局のCBSは「日本の政治家がカメラの前でメルトダウンを引き起こした」、同じくアメリカの放送局のFOX Newsは「野々村のふるまいは何らかの病気の兆候ではないかと見られている」といった具合。

 

 しかし、です。兵庫県議の記者会見での奇々怪々な号泣も、政治家を目指す、これまでの歩みを見詰めると、「それもありかな!」です。

 

 大学卒業後に大阪のベッドタウン、兵庫県川西市役所に勤務するも40歳で退職して政治家に挑戦。ここまでは社会でよくあるケース。

 

 その後が「凄い」を超えて「理解に苦しむ」です。

 

 2008年7月の兵庫県太子町長選挙に立候補するも、候補者3人中、最下位の485票で落選。

200811月の兵庫県西宮市長選挙に立候補するも候補者6人中、最下位の6184票で落選。

2009年7月の兵庫県議補欠西宮市選挙区(欠員1)に立候補するも、候補者3人中、最下位の33359票で落選。

2010年5月の西宮市長選挙に立候補するも、候補者3人中、最下位の25924票で落選。

 ようやく選挙5度目の挑戦となった2011年4月の兵庫県議選西宮市選挙区(定数7)で、立候補10人中、7番目の得票数11291票で最下位当選。この「5度目の正直」を果たしたのは44歳の時でした。

 

 しかし、この当選時、橋本徹氏が「大阪維新の会」を旗揚げして初の統一地方選で大阪府議会や大阪市議会などで大量当選させた“維新の風”が吹いていた時。兵庫県議は、「大阪維新の会」とは関係のない「西宮維新の会」を名乗って立候補しての最下位での滑り込み。

 つまり、関係のない“維新の風”人気に便乗し、自民党系が候補者調整に失敗したことにも支えられての当選、とされています。

 

 この歩みからして、兵庫県議の記者会見での奇々怪々な号泣も、「それもありかな!」となるのですが、号泣面だけがクローズアップされている感じ。問題の本質は政務活動費と、その使途の是非なはずです。

 

 政務活動費とは、調査研究や政策立案、先進事例の把握などに必要とされる経費で、自治体によって、その額は異なり、都道府県議は事務所費にも使途が認められていることもあって額が高額で、兵庫県議は年間600万円(月額50万円)。ちなみに東京都議は年間720万円(月額60万円)、静岡県議は年間540万円(月額45万円)で、その額からして「第2報酬」、または「第2給与」などと呼んで批判されることも、これまでにあり、ここ数年、使途の透明化が図られています。

 

 また、都道府県議に対して市区町村議の政務活動費は、政令都市などの一部を除いて少なく、富士市議会の場合、議員1人当たりの政務活動費は年間45万円(月額3万7,500円)。使途も厳しく制限され、調査旅費や資料作成費、資料購入費、事務費、要望・陳情活動費などに限定。調査旅費として使用する場合は、事前に調査内容を事務局に提出し、調査報告書の作成、提出も義務付けられています。

 さらに、政務活動費は、会派単位で毎年度、収入、支出の報告が義務付けられ、未使用の政務活動費は返還。これらは情報公開の対象で、公開請求をせずとも富士市議会のホームページで公開されています。

 

 使途にあたっては、富士市議会に限らず、他の地方議会とも会派内でのチェックをはじめ議会事務局のチェックがあり、領収書の添付は当たり前。今回の兵庫県議が会派に所属しない議員であっても、使途の理由を説明できない、尋常ではない回数の出張を繰り返し、それが続いていてきたことは「信じられない」が率直な感想です。

 

 富士市議会では、市内の議員活動の移動手段は、公務による議長を除きマイカーを使用。その燃料は「公私の区別が難しい」ことから政務活動費の使途は認められず自己負担としているなど厳しく対応していることもあって今回の兵庫県議の政務活動費の使途の不明瞭さは、特異な事例とはいえ「信じられない」を通り越し、湧き上がるのは「怒り」です。

 

 もう1点、問題発覚後、ネットで問題の兵庫県議を検索、そのホームページは、ICT(情報処理及び情報通信)を巧みに利用したもので、「それによって有権者との接点を図り、当選の要因になったのでは…」と思うと、ICT時代の怖さ、そんなものも感じる、梅雨空にも似た心模様です。

 

| - | 18:25 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT