<< 富士市退職教職員趣味の会の第34回作品展が開かれています | main | 公開講座『100歳まで元気に生きるための7つのポイント』 >>
富士市に激震走る、公金の不適切処理と不正受給

「ブログに書くべきことか」、そう悩んだのですが、ここ二、三日、出先で「あの事件、他の地区でも同じようなことがあるのじゃないの?」という、弊害ともいうべき事態を感じる質問を受けるので、思い切って一筆啓上。

 

「あの事件」とは、富士市の元吉原地区で発覚した保安林保護育成事業に係る補助金の不適切処理と、静岡県グリーンバンク緑化事業補助金の不正取得の二件。

 

 これまでのところ、ともに地区住民組織のトップリーダーである元吉原地区町内会連合会長の個人による事件とされ、その連合会長は不適切処理と不正取得を認め、事件の責任を取る形で役職を辞職、使途不明や不正取得の補助金の返還も申し出ていることから、それをもって事件に終止符が打たれるのか、それとも、今後、刑事事件として扱われるのか…。それが定かではなく、加えて「いまだに信じがたい」、その思いもあることから、すでに新聞、テレビなどのメディアでは実名で伝えられているものの、ここでは連合会長という表記で事件を見詰めていきます。

 

 連日、メディアが事件を伝える中、二件とも富士市が直接的、間接的に関係することから市は8月8日に開かれた市議会会派代表者会議の場で事実経過と確認事項を報告しています。

 

 報告によれば、

 

【元吉原地区保安林保護育成事業補助金の不適切処理】

1.   平成25年度元吉原地区海岸保安林の保護育成事業にかかわる補助金を平成25年5月2日に交付決定、同17日に20万円を交付し、翌年の平成26年3月12日に事業報告書を受領した。

2.   しかし、平成26年5月21日に住民から担当の産業経済部林政課に補助金について調査の依頼があった。

3.   6月6日に連合会長に面接。

4.   6月13日から18日にかけて元吉原地区の各町内会長に個別に面接。

5.   その結果、交付した補助金20万円のうち9万円については連合会長から各町内会に渡っている事実を確認できたものの、残りの11万円については保安林管理事業に使われたと確認することが困難であり、連合会長に返還を求めることを決定。

6.   平成24年度以前については元吉原地区町内会連合会で自主点検するよう要請している。

 

【静岡県グリーンバンク緑化事業補助金の不正取得】

1.   元吉原地区町内会連合会長が会長を担う住民有志で組織、活動している「沼川桜整備会」は、毎年、富士市の都市整備部みどりの課が申請受け付けと実績報告書受領の窓口を担っている静岡県グリーンバンクの補助金を活用して沼川の護岸を清掃。

2.   7月30日に地元関係者が県グリーンバンクに資料の開示を求めたことからバンクでは8月1日に連合会長を呼んで補助金の使途を追及。

3.   その結果、平成20年度から24年度の5年間に草刈機を合計31台購入したとの虚偽の申請を繰り返して補助金1292千円の交付を受けていたことを確認。

4.   市のみどりの課に提出された実績報告書には、草刈機の購入について市内にある事務用品商社の領収書が添付されていたことからみどりの課では、その領収書が架空のものであったものの、それを見抜くことができず、「報告書には不備がない」として県グリーンバングに書類を送付して補助金が交付されていた。

5. 県グリーンバングは、連合会長に不正取得した補助金の返還を要請、連合会長は8月5日に虚偽申請による不正取得の補助金1292千円を返還した。

6. 県グリーンバングや市は、連合会長がかかわる複数の他の団体が同種の活動費助成を受けていることから、その内容を改めて調査している。

 

 二件とも内部告発により発覚したもので、市のチェック機能の不備も露呈。

 報告を受けた市議会の会派代表者会議では、冒頭、「極めて由々しき問題であるにも関わらず、市長や副市長が出席していないのは理解に苦しむ」の意見が出されました。

 

 所属会派「耀(かがやき)」の代表として代表者会議に出席した自分も同感で、「地震でいえば激震級の事件。有形無形の余波が懸念されるだけに、市の首脳部は事件の重大さを認識しているのかしらん」、そんな思いも。

 

会派代表者会議では、二件の事件だけでなく、特定の地区に公共用地を収益事業として提供していることを指摘して「問題だ。改善が必要だ」とする、地区への対応を根本的に見直すことを求める意見も出されました。

 

 市では、再発防止を目指してチェック体制を見直す方針を示したのですが、そのチェック体制の見直しの具体案が示されなかったこと、さらに、まちづくり推進会議からまちづくり協議会への移行に伴い個々の団体への補助金をまちづくり協議会に一括交付に切り替えていく予定であることも踏まえ、「各地区の活動拠点であるまちづくりセンターには、センター長をはじめ正規職員が配置されており、透明性の確保と不正防止の両面から金銭管理はまちづくりセンターが担うことが必要ではないか」の意見を提示しました。

 

 しかし、市の回答は、今後のまちづくりが行政指導から地域主導へシフトすることが時代ニーズとなっていることを背景に「金銭について職員はタッチしない方針でいる」でした。

 

 この回答、予想されたことでしたが、今回の二件の事件により他地区の連合会長や各町内会長、その他の団体の長が住民から公金などの使途に対して疑心暗鬼の目で見られる弊害を阻止するためにも、しばらくの間、金銭管理は地区の活動を直接知り、地区の声を吸収しやすいまちづくりセンターが担うことが必要、その思いは変わってはいません。

 もちろん、金銭管理の受け入れ態勢を整えた上での各団体からの任意要請を前提に…。

 でなければ、今ですら役員の確保に苦慮する状況下、それがより深刻化、富士市が全国に誇ってきた住民自治組織が崩壊の道に進む最悪のシナリオも予想されます。

 

 このブログを書き終わって、いまなお、古くから連合会長の実力を知り、まちづくりに寄せる熱意に接してきた者として「何かの間違い。うっかりミス」であってほしいと願っているのですが…。

| - | 23:11 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT