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富士市は人にやさしい都市です

 バリアフリーBarrier free)とは、「対象者である障害者を含む高齢者等の社会的弱者が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための施策、もしくは具体的に障害を取り除いた事物および状態を指す用語」とされています。

 

 また、設備だけでなくシステムも含めて広く障害者や高齢者などに対応可能であること、英語では「アクセシビリティaccessibility)」と呼ぶ中での「バリアフリー(barrier free))は施設や建物の段差を取り除くことなどのみを示すとされています。

 

 下にアップしたのは障害者のための国際シンボルマークで、障害者が容易に利用できる施設、建物であることを示し、対象を車椅子の使用者に限定したマークではないとされています。



 さて、このバリアフリー、そして国際シンボルマーク、日本でも今では日常の中に存在する言語、マークとなっていますが、富士市の公共施設のシンボルである市庁舎は“画竜点晴を欠く”状態が続いていました。

 これも今月中に解消、市庁舎は、ようやく完全バリアフリーの公共施設となります。

 

 日本では、国際連合が1971に「精神薄弱者の権利宣言」、1975に「障害者の権利宣言」を採択したことに続き、これらを単なる理念としてではなく社会において実現するという意図のもとに1981年に「国際障害者年」が決議された以降、官民を問わず施設、建物のバリアフリー化が進んでいます。

 

 とりわけ公共施設は、民間に手本を示す形で加速度的にバリアフリー化が図られ、富士市の公共施設のシンボルである市庁舎も、あれこれと改修工事が行われ、その中では手動開閉ドアの自動化や段差のスロープ化、さらに障害者用トイレも設置。議会本会議場も車椅子対応の傍聴席が確保されています。

 

 しかし、1階南側にある、かつてレストランが入居していた半地下構造のスペースは、現在、飲料水の自動販売機が置かれた休憩サロンとなっていますが、その半地下構造ゆえに設けられた階段部分の段差の解消は図られていませんでした。

 加速度的にバリアフリー化が図られながらも、その場所が分かりづらいこともあって休憩サロンの利用は昼休み時に職員の一部が利用する程度。市民の利用がほとんどないためです。

 よって市庁舎が公共施設のシンボル的な存在でありながら、そのバリアフリー化は“画竜点晴を欠く”でした。

 

 確か、今年のはじめです。当局から議会に「1階の売店の閉鎖に伴い4月から休憩サロンの一部にコンビニが入居。そのコンビニは公募により決定した。コンビニは、職員のみならず、市庁舎に訪れる市民の利用も多い。さらに、市庁舎内部だけでなく外部からコンビニへの入店を可能とするドアを設けて来庁者以外の利用にも開放」との報告がありました。

 

 その報告の中に、同じ1階でも半地下構造ゆえに設けられていた階段の段差を図っていくバリアフリー化がなかったことから「おかしいぞ!」と指摘。

 市庁舎を管理する担当課の弁明は、「スロープによって段差の解消を図るには、かなりの長さを必要とし、その確保が難しい。今後、検討。車椅子使用者などへの対応は外部からの出入りを可能にする入口で…」。

 さらに、かなりの費用を必要とする昇降機設置などをとらえる形で「庁舎内からの利用にあたってのバリアフリー化は将来的な課題に…」でした。

 

 別段、富士市に限ったことではないのですが、指摘や要望に対して返ってくる「検討」とか「調査」の回答は、行政にとって、その場を切り抜けるための便利な言葉。指摘や要望が受け入れられることは皆無といっていいほど。「実現すれば奇跡だ」、この表現も決して大げさではありません。

 

 しかし、食い下がり、「他の公共施設ならまだしも、市庁舎は公共施設のシンボルであり、一刻も早く完全バリアフリー化が求められている。職員のみならず市民の利用が見込まれるコンビニが開店する以上、休憩サロンや倉庫などのスペースを犠牲にしてでもスロープ、あるいは費用がかかっても昇降機を設けるべき」。

 これに、「車椅子利用者などへの対応も兼ねた外部からの出入りを可能にする入口を利用するには雨天時、傘が必要。車椅子使用の来庁者は、一旦、西口を出て傘をさしてコンビニの外部出入り口に…となり、これって酷ではないか」を付け加えました。

 

 最後は、議員活動にあたって“穏健派”を貫いている(と自分は自認している)も、語気鋭い口調で、「議会すべての皆さんの同意は得ていないことから議員個人の主張となるが、市政チェックの機能をもとにしての指摘・要望に対して完全バリアフリー化が図られなければ、それは、すべて当局の責任。そう思っていただきたい」。

 

 この後、どうなったか。「指摘・要望が無視されるかもしれない」との思いがあったのですが、何と、市議会6月定例会の補正予算で、そのバリアフリー化予算が付けられ、先ごろ、着工、今月中に工事終了、市庁舎の完全バリアフリー化が実現する運びとなりました。投じる費用は約350万円。


 半地下構造により設けられている段差・階段、

         奥が入居したコンビニ『サークルK』です


       工事が進められているスロープ


      長さが必要なため折り返し形態のスロープに…

 

 市の財政が厳しさを増す中、「担当課が頑張り、それを受けた財政部局が英断した」と、感謝多々。「これで、ようやく、『富士市は人にやさしい福祉都市です』といえる」です。

 

 この一件、人によっては、費用的な面をとらえて「瑣末(さまつ)な問題」というかもしれません。「長々としたブログを書くなら、もっと重要な問題を取り上げろ!」とも。

 

 しかし、自分にとって投資費用は約350万円で、一般会計予算が800億円を超える富士市にとって費用面では瑣末な問題であるかもしれませんが、重要な問題と受け止めてきました。

 

 階段の段差解消などのバリアフリーは、車椅子使用者だけの問題ととらえがちですが、ベビーカーやシニアカーの利用・使用者も必要であり、足腰の弱い高齢者にとっても階段の昇降は危険を伴うことから必要とするものです。

 

 人は、誰でも老い、また、車社会の中、いつ車椅子使用になるとも限りません。バリアフリーなど福祉社会を具現する施策の推進は、社会的弱者のためだけではなく、自分のためでもある、それを胸に今後も意見を発信していく決意です。

 

 長々としたブログ、最後までお読み下さり、ありがとう、ございました。


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