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富士市が入札制度の新算定式撤回へ

 きょうから8月、8月の別名は「葉月(はづき)」で、その由来は諸説あるものの、「葉っぱの多い時期だから…?」、これ自説です。

 

 きょう1日の購読紙朝刊の地域東部版トップ記事は、四段見出しで『富士市入札最低制限価格 新算定式撤回へ』。

 個人的に「8月のスタートを飾るにふさわしい朗報」です。



 記事によれば…

 

「公共工事の入札の最低制限価格について富士市は(7月)31日までに、4月から導入した新算定式を見直す方針を固めた。価格を引き下げる新算定式に対し、地元建設業界などから再考を求める声が出ていた。8月の入札から元に戻す予定」

 

 近年、建設関係に対して国が資材の高騰や労務単価のアップなどを受け、積算単価の引き上げを指導。これを受けた地方自治体も最低制限価格を引き上げています。富士市も同様に…。

 

 ところが、富士市では、中小業者間で「つぶすか、つぶされるか」の過激な入札競争が行われていたことから、最低制限価格の引き上げによって昨年度の入札参加業者の1割余が最低制限価格未満で失格に…。

 これを受けて市は、今年4月から従来の水準の90%を最低制限価格としていく新算定式を採用し、業者に通知しています。

 

 つまり、「過激な入札競争を受け、その競争原理を活かしてなるべく安い価格で発注を」といった措置。

 

 新算定式の採用通知が紙切れ一枚という、いかにもお役所らしい一方的なことだったこともあって、富士市建設業組合など建設関連四団体が「健全経営を崩壊させる低価格での受注を助長し、品質の確保にも問題を生じる」と市議会6月定例会に「建設工事における最低制限価格制度の見直しに関する陳情」を提出しました。

 

 陳情は、自分、海野しょうぞうが委員長を仰せつかっている総務市民委員会が審査。その審査結果は、「本年度からの最低制限価格の引き下げは認めない。平成26年度の最低制限価格に戻すことを求める」。この審査結果は全会一致での決定です。

 

 陳情審査にあたって委員会では当局に陳情への所見を求め、その所見で当局は、最低制限価格引き下げの理由を述べ、さらに「今後の入札状況をみて対応を検討」と、一応、柔軟な姿勢を示したものの、陳情提出の建設業界では「死活問題」という表現を使用して窮状を訴え、さらに価格引き下げにあたって事前説明が成されず、紙きれ一枚の通知で処理という当局の姿勢を問題視する声も委員間にあがり、その点も踏まえ、価格の維持による雇用確保と経済の好循環を理由に「…引き下げは認めない。平成26年度の最低制限価格に戻すことを求める」を当局に突き付ける審査結果となりました。

 

 全会一致での決定なだけに、本会議でも委員長報告をもっての審査結果が全会一致で可決されています。

 

 これまで、富士市議会では、陳情審査にあたって当局に意見や要望を付すことはあったものの、本年度から運用されている当局決定を完全否定した格好の審査結果は異例です。

 

 ただ、委員会の審査結果及び議会の可決に法的拘束力はないだけに、「今後の当局対応を注視。状況によっては議会として新たな対応が必要。陳情を審査した所轄委員会の責任は重い」と自覚していた中での、きょうの「…新算定式撤回へ」とする記事。所轄委員会の委員長として「ヤレヤレ」。同時に、年度途中での決定転換の英断を高く評価しています。「市民に軸足に置いた市政の具現だ」と。

 

 6月定例会での陳情審査に対して、市民の皆さんから何件かの意見が寄せられています。陳情を審査した所轄の総務市民委員会の委員長に向けての意見です。

 

 その中には、「お前らは建設業界の手先か!。落札価格は安ければ安いほどいいに決まっている。それが市の仕事だ」という厳しい意見も。

 

「委員長は、委員の意見のまとめ役」とはいわず、「委員長という立場ではなく、委員としても今回の陳情審査結果に全面的に賛成」と回答。その理由を述べようとしたのですが電話は「ガチャン!」でした。

 

 確かに提示された意見は「一理あり」です。

 

 しかし、です。

 

 物品購入などと違って建設業界は、大災害時に地方自治体単位での対応が突き付けられる復旧・復興機能を担っており、「つぶすか、つぶされるか」の過激な入札の看過は議会としても問題としなければならない、そう判断しています。

 

 今回の一件、落着しましたが、建設業界に新たな課題を投じています。今年4月から当局が新算定式を導入したのは、看過できない業界体質が遠因(えんいん)である、そう思うからです。

 適正な入札制度と、一定の競争力を保っての適正価格での落札をもって雇用確保と経済が好循環、人口減少時代を迎えて成長は無理としても建設業界が健全経営を続けられる富士市でありたいと願っています。

 

| - | 16:00 | comments(2) | - |
コメント
新国立競技場の総工費が当初の予定を大幅に上回ると聞いて

富士市でも、新環境クリーンセンターの建設費が当初より大幅に上回ることになり、計画の変更に対し、地元からの強い反発があったそうですね

市民目線って難しいことだと思います。
工事にかかる金額が高ければ、わたしたち市民は、役所は税金のムダ遣いをしていると思いますし、工事にかかるお金を安くおさえれば、わたしたち労働者は、役所は業者をいじめていると言います。議会はどっちのスタンスなんでしょう?
| 富士市民 | 2015/08/01 11:07 PM |
富士市民さんへ

 小生のブログにコメントをお寄せ下さり、ありがとう、ございます。

「議会は、どっちのスタンス…?」の質問にお答えします。

 結論から記せば、「議会・議員の使命は、予算と執行権を有する市(当局)に対して、市民の皆様から負託された監視機能の発揮であり、また、そのスタンスは妥当性、公平性、透明性、平等性をもっての判断」、そう認識、自覚しております。

 つまり、「市、市民、そのどちらのスタンスでもなく、議会としてのスタンスに立って…」です。

 今回の入札問題ですが、業者が「死活問題」と受け止めた入札制度の変更を紙切れ一枚で処理した妥当性の面で問題がありました。

 冒頭の新環境クリーンセンターの建設問題ですが、建設費の高騰を受けて地元との合意事項の見直しに地元の皆さんが反発するのは当然で、今後の展開はどうなるのか、そして議会として、今後の展開に、どう対応すべきか…、それをしっかり見詰め、考えなければと思っています。

 その中では、特殊なプラント工事とはいえ、それを手掛ける業者が全国的に一握りで、プラントの耐用年数も含め工事積算に妥当性があるのか…。難しい問題ですが、「そうした面にも視野を広げて対応していかねば…」との思いでいます。

 以上、回答とさせていただきました。また、コメントをお寄せ下さることを願いつつ…。

      富士市議会議員 海野しょうぞう 拝
| 海野しょうぞうです | 2015/08/02 5:52 PM |
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