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全力学力テストとは…

 きょう8月26日の購読紙の朝刊に、文部科学省が25日に発表した「2015年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果が1面トップで掲載されています。


   全国学力テストの結果を伝える、きょうの朝刊です

 

 2015年度の全国学力テストは全国の小学6年と中学3年を対象に4月21日に実施。都道府県別で静岡県は2013年度に小学6年国語Aが全国最下位で、これに大学教授出身の川勝平太知事が怒り心頭。知事権限を不可侵領域とされている学校教育にも向けたことから本県の教育界が大きく揺れましたが、その小学6年国語Aは「2009年度以来、5年ぶりに全国平均を上回り、全体的にも大幅回復した2014年度並みの結果」と伝えています。知事怒り心頭の効果といえるかもしれません。

 

 ところで、一部の科目のテスト結果とはいえ2013年度の全国最下位を受けて、自分、海野しょうぞうは、当時、所属していた富士市議会の会派「耀(かがやき)」の視察研修で、常に上位の成績を収めている秋田県の秋田市教育委員会を訪れています。

 

 教育委員会の担当職員から、あれこれ学校教育の取り組みを聞く中、ちょっと驚いたことは「全国学力テストを意識した教育を行っているわけではありません」という回答でした。

 

 そうした状況下での視察で感じ取ったことは、「教育で重要なことは人である」、そして「結果に、あまりこだわるのはいかがなものか」でした。

 

 一学級が少人数であればあるほど教育効果があがることは誰しも認めるところですが、秋田県では、その少人数学級の先進県。少人数学級は人(教員)の確保・配置が必要であり、チーム・ティーチング(teamteaching、学級担当の教師が進める授業に、その教師とチームを組む他の教師が入り、生徒の習熟度などに合わせて担当教師を助力しつつ行う授業の形態)を犠牲にして見掛け倒しの少人数学級を実現させるような取り組みとは大きく違っていました。

 

 もう1点、「結果に、あまりこだわるにはいかがなものか」は、秋田県では、ハンディのある子ども、そして、ちょっと気になる子どもの支援教育にも意欲的に取り組んでおり、この取り組みも結果的に常に上位の成績を収めることになっている、そう受け止めています。

 

 しかし、支援教育の必要性が叫ばれる一方で、どのようなハンディがあろうとも障害児と健常児が一緒の学級で教育を受けるインクルージョン(統合教育)を求める声が、近年、台頭。そのインクルージョンの実践校では、必然的にテストの平均値が下がることになります。

 

 よって「(平均値をとらえての)結果に、あまりこだわるのはいかがなものか」となり、会派研修の成果として全国学力テストの結果を「一つの参考程度に…」と受け止めるようになっています。

 

「一億総評論家時代」といわる現代社会にあって、教育現場の苦悩を理解し、全国学力テストの結果だけをもっての、薄っぺらな観測と分析をもっての教育批判は避けたいものです。

 

 ところで、朝刊にはテストの問題と回答も掲載されていましたが、国語だけでなく算数や理科などもリテラシー(literacy)と呼ばれる識字を超えた読解力が求められる時代になっている、それを強く感じています。

 読み、書き、ソロバンだけでなく、学校、家庭、そして地域においても子ども達がコミュニケーションを持つことが必要。「人の心を読み取る力を養う」、そんな表現にも置き換えられるかもしれません。

 問題と回答を見ての感想は、「日本の教育、いい方向に向いているな」です。

 

 同時に、「今では全国のトップクラスの進学校である兵庫県の私立灘高校の開校草創期に一人の教諭が実践した『銀の匙教育』の重要性、必要性を改めて見詰めなくては…」、そんな思いも抱いています。

 

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