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第11回富士山百景写真コンテストの入賞作品展がロゼで開かれています
 富士市蓼原町のロゼシアター展示室で『第11回富士山百景写真展』が開かれています。7日(土)まで。午前10時から午後5時。入場無料。問い合わせは市観光課(筍娃毅苅機檻毅機檻横沓沓掘法


来場者を迎える歓迎看板(入口で…)


          写真展の会場です
 
 この写真展、富士市と一般社団法人富士山観光交流ビューローが観光振興施策の一つとして取り組んでいる『富士山百景写真コンテスト』の応募作品の入賞作品展。コンテストの開始時、応募要項作成などに関わったこともあって、先日、「今回は、どんな作品が選ばれたのか…」が気になり展示会場に行ってきました。
 
 審査を担った古市智之(ふるいち・ともゆき)さん(日本写真家協会会員)が応募2,077点から第一席のグランプリに選んだのは富士川地区から台風がもたらした濁流を取り込んで富士山をショットした伊藤清治さん(富士市)の作品『台風一過』、これに続く金賞2点は中野俊之さん(沼津市)の作品『黄金富士』と、酒井平八さんの作品『味覚の秋』でした。
 
 以下は、グランプリ作品と金賞作品、その講評です。



【撮影データ】 グランプリ作品『台風一過』、作者:伊藤清治、エリア:97(富士川地区)、カメラ:キャノンEOS5D掘絞り:11、シャッター速度:1/200秒、撮影年月日:平成27年9月9日 =部分=
【講評】 台風がもたらした濁流が富士山に向かって挑戦するように跳ね上がっています。おそらく、自分が納得する飛沫になるまで、このタイミングを待ったことでしょう。チャンスを待ち続けた執念に敬意を払います。加えて笠雲が富士山に取り付き、富士山上空の風が強いことも分かります。富士に笠雲がかかると天気が崩れると言われていますが、この笠雲があるからこそ、台風一過とはいえ予断を許さない状況が見て取れて、日本の気象の複雑さを表しています。ただ、美しいだけでなく、緊張感のある作品に仕上げた点が素晴らしいですね。




【撮影データ】 金賞作品『黄金富士』、作者:中野俊之、エリア:76(東部市民プラザ周辺)、カメラ:ニコンD5100、絞り:5、シャッター速度:1/40秒、撮影年月日:平成27年6月27日 =部分、照明器具の反射あり=
【講評】 まずは巧みな流し撮りの効果によって新幹線の車窓の奥にも金色の光が見えています。これによって新幹線の車内にも黄金富士からもたらされた満ち足りた刻が流れていることが容易に想像できます。さらに、明るく、ポップな色調でプリントしたことで現実感が希薄になり、まるでオモチャのプラレールのような表現になっている点も面白い発想です。毎回、多くの応募がある場所での撮影ですが、この作品は、ひと際、異彩を放っていました。




【撮影データ】 金賞作品『味覚の秋』、作者:酒井平八、エリア:12(岩本山)、カメラ:ペンタックスK−5僑咫絞り:14、シャッター速度:1/8秒、撮影年月日:平成27年11月21日 =部分、照明器具の反射あり=
【講評】 ちょうど初冠雪に合わせたような絶妙なバランスで柿が残ってくれました。これ以上ないくらいの好条件に出会えましたね。また、富士山の背景に薄く雲が広がり、屏風のように富士山を引き立てている点も見逃せません。ただ好条件に甘えるだけでなく、斜光線で柿の木を立体的に見せたり、隙のない構図で富士を取り巻く晩秋の情景を捉えるなど、非凡なセンスも光ります。

 
 総評で審査員の古市さんは、「花と富士山、雲と富士山という明解な構成は決して間違いではないのですが、一方でシンプルすぎて訴求力が足りないと感じるのも事実です。富士山百景写真コンテストほどの実力者が競い合う場面では、あと一つ、富士山に、どんな意味を持たせるかが重要です」と注文を付けながらも、「富士山百景写真コンテストは、今回で11回目を迎えますが、当初に比べて相当にレベルアップ」と評価、その上で「今後も、このレベルを確実に維持しつつ、さらなるレベルアップを図り、“世界遺産”としてではなく“自分遺産”にもなるような富士山百景を追い求めてほしい」と、新たなチャレンジに期待を寄せています。




こちらは“富士市の観光”をテーマにした
          エキシビジョン部門の優秀作品コーナー



こちらは25歳応募者でコンテスト部門で入賞を逸した
   作品の中から選ばれたヤングアイ部門の優秀作品コーナー



会場には第1回から昨年の第10回までのグランプリ作品も展示

 

 
  【富士山百景写真コンテストとは…】
 
 富士市のシンボルで世界文化遺産である富士山の写真撮影を通しての観光振興施策。写真雑誌など全国の写真愛好家に応募を呼び掛け、富士市に富士山撮影で訪れる写真愛好家そのものを観光客と位置付け、さらに寄せられた作品も観光振興戦略に活用していく“一石二鳥”を狙ったもの。
 コンテストに向けて富士市は、市内から富士山が美しく見える場所として富士山百景エリア100カ所を選定しています。
 
 第1回は2005年に開催。審査は竹内敏信(たけうち・としのぶ)さんに依頼。竹内さんは1943年愛知県生まれ。円熟期を迎えた日本屈指の風景写真家であったことから「竹内先生の審査・選評を得たい」と全国各地から応募があり、コンテストは竹内さんに支えられる形で応募点数、作品レベルとも順調な歩みを示してきました。
 
 しかし、竹内さんは体調を崩され、2015年の第10回からの審査員は竹内さんの推挙で古市さんにバトンタッチされています。
 
 古市さんは、1967年東京都生まれの新進気鋭の風景写真家。日本写真芸術専門学校在学中から竹内さんの助手を務め、朝日新聞社の嘱託カメラマンを経て40歳を機に本格的に風景写真の世界へ。
 最近の写真家としての実績の一つである2013年版の第6回キャノンカレンダーの写真担当は、日本を代表するカメラ―メーカーのキャノンがプロ、アマを問わずに公募、多くの応募者の中から射止めたもの。
 その実力をベースに、絵葉書的な綺麗な風景、説明的な風景が主流だった風景写真から心象的な部分を切り取り、より印象的な風景写真を広めた竹内さんの竹内イズムを受け継いだ視点をもって審査。個人的な感想ですが、「2回目の審査でグランプリとした作品が、それを端的に示している」、そう受け止めています。
 
 入賞作品は、市が発行するカレンダーやパンフレット、チラシなどに活用。さらに旅行会社のパンフレットや旅行雑誌、テレビなどのメディアでも使用され富士市の魅力発信に結び付いています。
 
 このほか、全国を巡回しての『富士山百景写真展』にも取り組み、第11回目の今年の入賞作品展は、ロゼシアターでの開催に続いて、以下のようなスケジュールが組まれています。


富士山百景写真展 in 名古屋
 期日:6月14日(火)〜6月19日(日)
 会場:名古屋市民ギャラリー榮


富士山百景写真展 in 小田急百貨店町田店
 期日:6月22日(水)〜7月5日(火)
 会場:小田急百貨店町田店8階特設会場


富士山百景写真展 in 東京都庁
 期日:10月12日(水)〜10月17日(月)
 会場:東京都庁南展望室


富士山百景写真展 in 大阪
 期日:12月25日(日)〜12月26日(月)
 会場:大阪市中央公会堂

 
 
| - | 22:51 | comments(2) | - |
コメント
こんばんは。ブログを拝見しました。
富士山百景が11回目というのは、すごいものです。ヤングアイ賞というのもあって、若い方も励みになると思いました。何年か前、ヤングアイで中学生の方が入賞したというのを知ったとき、すごいと思いました。自分もやってみようという気持ちが生まれ、応募を続けています。
富士市はいろんな場所から富士山が見れ、富士山もいろんな表情を見せてくれるので、入賞するしないに関係なく、いい姿を狙いたい、そう思いました。
| こおろぎ | 2016/05/12 12:54 AM |
こおろぎさんへ

 こおろぎさんも応募していたのですネ。挑戦しつ続けて下さい。熱意は、きっと実りますヨ。人生と同じように…。
| 海野しょうぞうです | 2016/05/13 8:31 AM |
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