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高齢者は75歳以上の時代へ…?

 高齢問題の研究者などで組織する日本老年学会などが1月5日に記者会見を通して発表した国などに向けての「提言書」がマスコミ各社で大きく取り上げられ、ネット上でも書き込みが相次いでいます。

 提言を要約すれば、「超高齢社会を迎え、現在65歳以上とされている高齢者の定義を75歳以上に引き上げた上で、それより若い人達には就労やボランティアなどの社会参加を促すべきだ」です。

 

購読紙(静岡新聞)の6日付け1面です

 

 ネット上の反応は二極。「老後を支える年金制度が、どうなるか」と、「高齢者も年金・福祉に依存しないで働ける者は働け」です。

 つまり、不安と期待。

 還暦過ぎた者としては前者と同じ思い。後者は安倍首相の「1億総活躍社会」と結びつくような感じです。

 

 年齢的に「老後を支える年金制度が、どうなるか」の不安は抱くものの、現在65歳以上とされている高齢者の定義は、無理がある、見直しが必要、そう思い続けてきました。

 

 総務省によれば、「高齢者の年齢に法律上の定義はない」という中、1956年に国連の報告書が当時の欧米の平均寿命などをもとに65歳以上を「高齢」と表現したことを受け、それが世界に広がり、日本でも慣例的に65歳以上の人を「高齢者」と位置づけてきました。

 

 しかし、当時(1956年)、日本人の平均寿命は、男性が63.59歳、女性が67.54歳。その後、食生活の改善や医療の進歩などで延び続け、2015年に男性80.79歳、女性87.05歳となっています。

 

 つまり、65歳以上の人を「高齢者」と位置づけてから平均寿命は男性が17.20歳、女性が19.51歳も延びているわけで、この平均寿命の延びを、そのまま転写すれば高齢者は「75歳以上」ではなく「80歳以上」としても「おかしくない」となります。

 

 ただ、平均寿命は延びたことを受け、高齢者の位置付けを「65歳以上」から引き上げることは時代ニーズとはいえ、65歳以上の老後設計を有する人達にとって今後に不安を突き付けることを重視してほしいものです。

 

 高齢者の位置付けの引き上げを前に、すでに厚生年金の支給開始年齢は60歳から65歳に引き上げられている途中段階で、所得額によって年金の一部休止や全部休止も打ち出されています。

 財務省は、さらに支給開始年齢の引き上げ方針を打ち出しており、こうした状況下に提言書を作成した主要メンバーの1人は、「提言が年金支給年齢の安易な引き上げにつながらないようにしてほしい」とするコメントを発表、学会としても年金の支給年齢の引き上げなど社会保障制度の見直しに関しては「国民の幅広い議論が必要」としています。

 

 敬老会の招待者年齢を引き上げるのと違って、老後の生活を支える年金の支給年齢の引き上げなど社会保障制度の見直しは、高齢者の体力や健康を勘案しての就労の場確保などの諸条件の整備があってはじめて成り立つものですよネ。

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