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富士市鈴川の石炭火力発電所を視察しました

 富士市議会は、きょう6月2日、議員研修の一環として日本製紙・旧鈴川工場の生産設備跡地に建設され、昨年2016年9月1日から営業運転を開始した石炭を原料とする「鈴川エネルギーセンター火力発電所(以下、火力発電所)」を視察しました。

 

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「鈴川エネルギーセンター」の所在地図です

                 (パンフレットから)

 

 富士市内では小規模な水力発電所や、可燃ゴミや重油、タイヤチップなどの燃焼エネルギーを応用した発電設備があるものの、発電に特化した火力発電所は初めて。「環境への負荷に懸念材料があるのでは…」との思いもあった石炭を原料とすることも含め、個人的に建設計画が明らかになった2013年以降、注目していた設備です。

 今回、視察が受け入れたことから、じっくり、そのシステムを把握、スタッフに、あれこれ質問もしてきました。

 

 長文になりますが、以下、きょうの視察の報告です。

 

 まず、火力発電所の誕生まで…。

 

 日本製紙は、ICT社会の進展で紙の需要が減る中、生産を中止した工場敷地や、長年培ってきた技術やノウハウ、人材を活用した多彩な事業展開を進めており、社会への電力安定供給に資するエネルギー事業もその一つ。

 2013年9月4日に日本製紙、三菱商事パワー、中部電力の3社が発電事業会社「鈴川エネルギーセンター」を設立。資本金は約26億円、出資比率は三菱商事パワー70%、日本製紙20%、中部電力10%で、日本製紙は発電設備の運転および保守を受託。

 発電した電力は全量を電力小売り事業者であるダイヤモンドパワー(東京都中央区)に販売。

 発電規模は出力約10万KWで、発電に特化した市内初の火力発電所であるものの発電所としての規模は15万KW以上を対象とした国の環境影響評価法の対象外の小規模なものです。

 因みに大規模な火力発電所や原子力発電所の発電規模は100万KW前後です。

 

 計画発表時、日本製紙では、旧鈴川工場敷地内への建設理由に「電力の大消費地である首都圏に近接」「発電事業が可能な敷地を保有」「田子の浦港を使った石炭の安定調達が可能」などをあげていました。

 

 富士市内では、一部市民の間に環境への悪影響を懸念する動きがありましたが、会社側が環境保全対策や津波対策の説明を重ねる中、大きなうねりとはならず、2016年に着工し、約1年間の工期をもって完成、2016年9月1日に営業を開始しています。

 投資額は約250億円とのことです。

 

 今回の視察は、市議会を構成する会派の一つ、公明党議員団が企画、会社側と交渉して実現したもので、他の議員が、それに便乗。参加議員は28人を数え、3つのグループに分かれ、会社スタッフから案内、説明を受けました。

 

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視察時に配布を受けた会社概要パンフレット(表紙)

 

 視察は、原料である石炭の受け入れ、石炭貯槽、運炭コンベア、石炭を微粒子に粉砕する装置、ボイラー装置、タービン・発電機、焼却灰の搬出という流れで、このほか環境保全対策である石炭の飛散防止対策をはじめ窒素酸化物除去の排煙脱硝装置、硫黄酸化物除去の脱硫装置、煤塵除去の電気集塵機、さらに防音対策や水処理対策の説明も受けました。

 

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            搬入石炭の受け入れ

 

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        石炭貯槽、2基で構成

 

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      石炭貯槽の内部

 

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       運炭コンベヤ

 

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            建屋内部

 

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       建屋の屋上で…

 

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       焼却灰の排出ゲート

 

 スタッフの説明は、議員を一般市民ととらえて専門用語の使用は極力避けるなど分かりやすいもので、会社側が環境対策に絶対的な自信を持っていることも窺い知れました。

 

 設備は、巨大なプラントであり、水蒸気を排出する排気筒の高さは地上高100m(因みに市内の最大高は120m)であるものの、威圧感は無く、多分、外観色彩を白とグレーのみとしているためかもしれません。

 

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    排気筒の地上高は100m

 

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           排水処理設備

 

 視察中にスタッフに質問、原料の石炭の輸入先は「オーストラリア」。一日当たりの燃焼石炭量は「約900邸廚如◆崟价挫槽には2週間分の約1万5,000鼎鯤欖匹靴討い襦廚箸里海箸任靴拭

「津波対策は…」の質問には、「津波による冠水対策として発電所内の設備を海抜4m以上に設置。特に設備を安全停止させるための非常用発電設備には海抜6m以上となる基礎を設け、流出の恐れがある重油タンクには防液堤を設けている」との回答がありました。

 

 このほか、地震の際の安全停止の判断について聞いたところ、「一般的な震度ではなくガル(gal)で判断」。その判断数値は、震度5の範囲が80ガル〜250ガルとされている中、「150ガル」とのことでした。

 

 今回の視察では、設備全体を監視する操作室の案内も受けました。機密空間であり写真撮影は厳禁でしたが、画面に表示される監視データの説明を受け、データの保存についても…。

 

 視察を総括すれば、「大手製紙会社が築いてきた技術やノウハウ、人材を活用した環境保全対策や津波対策に万全を期した最先端の火力発電所」となりますが、その対策のうち環境保全対策は外部監視、つまり行政の監視機能も十分に発揮されることによって社会的な認証を受けることはいうまでもありません。

 

 この石炭を原料とした火力発電所に対して、計画発表時から多くの意見を受けていますが、地方政治家を仰せつかっている自分としてはベース主張である“原発ゼロ”に向けての一里塚と受け止めており、今回の視察で、その思いを、さらに強くしています。

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