<< 都道府県対抗男子駅伝で静岡13位、自宅近くに住むМ君、頑張りました | main | 27日、28日に『市政・議会報告会』を開きます >>
富士市長が「チャレンジしたい」という中核市とは…

 富士市は、きょう1月23日、中央町のラ・ホール富士で『中核市移行検討講演会』を開催、市議会議員にも要請があったことから出席。これまでの取り組みを行政経営課から報告を受けるとともに静岡県地方分権・大都市制度担当理事の山梨秀樹氏から『これからの地方自治と中核市』と題した講演を受けてきました。

 今月19日に2期目の任期がスタートした小長井義正市長が「可能性について議論を深め、チャレンジしたい」とする中核市ですが、メリットだけでなく課題もあり、現段階では「より踏み込んだ検討、議論が必要では…」と判断しています。

 

 中核市とは、地方公共団体のうち地方自治法第252条の22第1項に定める政令による指定を受けた都市で、日本の大都市制度の一つ。指定要件は「法定人口が20万人以上」となっています。

 

 日本の大都市制度には、政令指定都市、中核市、それに特例市があり、いずれも都市の規模に応じて都道府県の事務権限の一部が移譲されています。

 これまで富士市は特例市でしたが、2014年(平成26年)5月23日成立の改正地方自治法で特例市制度が廃止され、中核市の人口要件が「30万人以上」であったものが「20万人以上」に緩和されたことから富士市は中核市に移行できる権限を有しています。

 

 ただ、中核市に移行することによって事務権限の一部が移譲されるものの、メリットだけでなく幾多の課題もあることから、その移行は各都市の判断に委ねられています。

 

 

 

 きょうの講演会は二部制で、第一部を担当した行政経営課の職員は、パワーポイントを使用して、これまでの内部的な検討経緯を報告、実に分かり易いものでした。

 

 主な点を以下に記します。

 

「中核市が処理する主な事務」

※保健衛生に関する事務…保健所の設置、飲食店営業等の許可、温泉の利用許可、旅館業・公衆浴場の経営許可

※教育に関する事務…県費負担教職員の研修

※まちづくりに関する事務…屋外広告物の条例による設置制限、サービス付き高齢者向け住宅の登録

※福祉に関する事務…保育所の設置の認可と監督、養護老人ホームの設置に認可と監督、介護サービス事業者の指定、身体障害者手帳の交付

※環境に関する事務…一般廃棄物処理施設や産業廃棄物処理施設の設置の許可等

※その他…外部監査

 

「メリット」

※都市ブランド力が高まる(県内で唯一の中核市となることから県東部の拠点都市が明確化)

※保健所機能が加わることから市民の健康に関する取り組みが強化・充実

※自己決定権の拡充により、富士市の特性に合わせた取り組みが展開できる

※手続きの迅速化・簡略化・一元化などが図られ、市民(利用者)のサービスが向上

※危機管理への対応が強化

※新たな権限移譲により、これまでの取り組みとの相乗効果が図られる

 

「移行にあたっての課題」

※市民にメリットが認識されにくい(サービスの提供者が県であろうと中核市であろうと、受けられるサービスが同じであれば中核市に移行したという劇的な変化は感じにくいところがる)

※新たな職種の採用に難航が予想される(保健所の設置によって医師、薬剤師、獣医師などの専門職を置くことが法律で決められているが、これまで移行した多くの中核市が、その専門職員の確保に苦慮している)

※新たな財政負担が発生し、その財源をどのように捻出するか(保健所の設置や新たな権限移譲により、人件費や事業費などの新たな財政負担が発生。富士市は財政的に恵まれているため、他の中核市のように国からの交付税での対応ができない可能性がある。その場合、既存の事業等を調整して、中核市移行による新たな事務を行う必要がある)

 

 第2部の講師を担った山梨氏は、『これからの地方自治と中核市』と題し、「中核市は国が証明する都市ブランド」とし、その上で「中核市に移行したくても(人口条件などで)できない都市がある。富士市にとって中核市への移行は、都市のブランド力が高まり、ステイタスもイメージもアップ」、さらに「企業も優先的に新設・移転を検討できる」とも述べ、課題があるものの「移行に取り組むべき」とする主張を繰り広げました。

 

 2時間に及んだ講演会の受講所感は、政令指定都市では、都市づくりに向けて主体性を発揮できる都市計画関係の一部事務も県から移行となるものの、中核市への権限移譲は、都市計画までには及ばず、また、権限移譲に伴う費用負担額の算出と負担能力の判定、保健所などへの専門職の確保の具体的な手法の考察も必要であり、「多角的複眼思考をもって検討すべきでは…」です。

| - | 23:49 | comments(0) | - |
コメント
コメントする









CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT