新年度予算案を審査することから“予算議会”とも呼ばれる富士市議会2月定例会が、きょう15日開会、新年度に向けての市長施政方針演説が行われました。
開会の冒頭、議会運営委員会で決まった会議日程を報告しました(ウェブサイトから)
演説を前に議員に配布された『施政方針』です(表紙部分)
市政方針を述べる小長井義正市長(ウェブサイトから)
施政方針は、新年度の市政運営の基本姿勢や主要施策、予算などを議会を通して市長が市民に発表するもので、1月19日に2期目の任期がスタートした小長井義正市長にとって2期目初の施政方針、演説時間は約1時間でした。
まず、「はじめに」では、「昨年12月の市長選挙において温かいご支援とご支持をいただき、心から深く感謝申し上げるとともに、改めて、その重責に身の引き締まる思い」とした上で、「市長就任以来、市民一人ひとりが、かけがえのない個人として尊重され、明るい未来に向かってチャレンジする『生涯青春都市 富士市』の実現を目指し、1期4年間で答えを出す、という強い決意を胸に全力で突き進んできた。その結果、地域経済に明るい兆しが見え始め、若い世代の人口減少にブレーキが掛かりつつあるなど、まいた種が着実に成長し、実をつけ、収穫できたものであると考えている」との自負を示しました。
この一方では、「選挙戦を通して肌で感じたことは市民の皆様の評価が『1期目の市政運営は堅実であったものの、物足りなさを感じる』というものであった」との自己分析を示し、この分析の上に立って2期目のスタート年である新年度の市政運営について「議会との連携の下、市民の皆様が求めるプラスアルファの行政サービスができるよう、新たな種をまき、育てていくことにより、『まちに元気を、人に安心を』を信条に『生涯青春都市 富士市』の実現を目指していく」と、新たなスタンスからの市政運営への情熱と自信をみなぎらせました。
このあと、「市政運営の基本姿勢」や「新年度の市政運営に向けて」と題し、「新年度を『市民と共に創る生涯青春都市 富士市 躍進の年』と位置付け、第五次富士市総合計画後期計画の都市活力再生戦略に位置付けた35の施策のうち、新産業創出への支援、子育てを地域全体で支える環境づくり及び子ども・子育て支援サービスの充実、危機管理体制の強化、シティプロモーションと富士山活用の推進、まちなかの拠点の再生を図る施策を重点的に展開していく」としました。
続く「施策の大要」では、第五次富士市総合計画に位置付けた7つの柱に沿った新年度の新規施策や主な事業を発表。
新規施策として…
「高齢運転者の交通事故を削減するため高齢者運転免許証返納支援事業を拡充し、新たに返納者に公共交通の回数券を交付」
「公立幼稚園・保育園・認定こども園への防犯カメラの設置計画を前倒しし、新年度に全ての施設への設置を完了」
「18歳以上の学生等を対象に災害対策を除く特定の消防団活動のみに従事する機能別消防団制度を新たに導入」
「集団がん検討等のウェブ予約システムを導入」
「本市の実情に合わせた自殺防止対策を策定」
「市立中央病院のМRIを更新するとともに地域医療連携センターを新設」
「こども未来課内に子育て総合センターを設置」
「(仮称)放課後児童クラブあり方懇話会を設置して運営に関する基本方針を策定」
「(仮称)富士市CNF関連産業推進構想を策定」
「第1回全国Bizサミットを開催」
「希少種保護や外来種対策などを盛り込んだ(仮称)富士市生物多様性地域戦略を策定」
「総合体育館建設に向け基本計画を策定」
「青葉台まちづくりセンターに多目的室を増設。岩松まちづくりセンターの改築に向けて実施設計」
「米国オーシャンサイド市に加え中国嘉興市へ少年親善使節団を派遣」
などをあげました。
このほか、「新年度の執行体制」や「新年度の当初予算規模」を示し、「むすび」では、ブランドメッセージの『いただきへの、はじまり 富士市』を示しながら、「市民の皆様や富士市に縁のある青春市民一人ひとりが、自らの頂に挑もうとする力、私は、この力こそが本市の都市活力であり、一人ひとりの力は小さくとも、それらが繋がっていけば、次代を切り拓く大きな力となって、富士市を飛躍させていることができると確信している」と力強い口調で述べました。
この市長の施政方針演説は、富士市議会のウェブサイトで視聴できます。
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/shisei/rn2ola000001e6hl.html