きょう7月24日、静岡市内のグランシップで開かれた「静岡県市町議会議員研修会」に参加、キャスター 宮川俊二氏の講演を聴いてきました。
写真は開講式。講演中の写真撮影や録音は禁止でした
研修会は、年1回、県内の市町議員が“全員集合”して開催。毎年、所要時間約2時間で、マスコミ関係者や大学教授などの講演を聴講。
「年1回、県内各地から議員が一堂に会する場。あと1時間くらいかけ、持ち回りで各市町の議会が活動報告、そんな試みがあってもいいじゃないの」ってなことを思っています。
開催スタイルについての“言いたい放題”は、この程度にして本題へ。
今年の講師、宮川氏(1947年8月26日〜)は、愛媛県宇和島市生まれ。
早稲田大学第一文学部(社会学専攻)卒後の1970年にNHKに入局。地方局勤務後の1990年から「ミッドナイトジャーナル」のメインキャスターを務め、1993年にNHKを退職してフリーに…。以後、日本テレビの「ラジかるッ」やフジテレビの「ニュースJAPAN」など民放各局のニュース番組を中心にしたキャスターとして活躍。
現在はフリー活動と並行して母校の早稲田大学で非常勤講師として放送界を目指し就活する学生向けに仕事の心構えや話し方を指導。
さらに、レストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』の編集長も担い、グルメ通としても知られています。
講演は『報道と人権 〜メディアを読み解く力〜』と題し、NHK出身者らしく、もの静かで控えめな口調で語りはじめたのですが、内容は、まず「私が(NHKに)入局した1970年当時と現在の報道の在り方は、かなり違う」と述べ、その上で「現在はシンプルな報道」という表現をもって「警察発表によれば…」で伝える客観報道の落とし穴に警鐘を鳴らし、さらに視聴率至上主義のテレビの舞台裏にもふれるなどメディアが抱え込んだ問題点を一刀両断するものでした。
講演では、オウム真理教によるサリン松本事件を取り上げて、「報道は人権を守るためにあるが、客観報道だけに依存した場合、さまざま人権侵害になる怖さもある」とし、それを自覚して情報発信のメディアは調査報道にも力を注ぐ必要性を力説、それをもってメディアの受け手には読み解く力が求められる時代である、としました。