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富士市議会建設水道委員会視察報告パート2                      大阪府富田林市の浄化槽整備促進事業について

【富田林市の概要】

 視察2日目の10月25日に訪れた富田林市は、大阪府南河内地域に位置する市で、2018年9月1日時点の推定人口は11万1,092人である。

 戦国末期に興正寺別院を中心とする寺内町として都市が形成され、江戸時代には在郷町として発展した。

 1950年の市制施行の後、高度成長期には大阪市近郊の住宅地として大規模な住宅開発が進み人口が急増、これにあわせて都市基盤整備も進展した。

 近年は、人口が減少し、まちの活性化が課題となっており、大阪芸術大学との地域課題解決や地域の振興に共同で取り組むための協定を締結するなど積極的に市の魅力の情報発信を行っている。

 PL(パーフェクト・リバティー)教団の本部もあり、敷地内には、かつて高校野球の強豪校として知られた男女共学の私立中高一貫校のPL学園がある。

 

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【視察内容】

 議会棟会議室にて草間勝司議長から来訪歓迎の言葉を受けた後、上下水道部下水道課の職員からPFI方式による合併処理浄化槽整備事業の取り組みについて説明を受けた。

 生活排水処理は、トイレ汚水をはじめ台所や風呂の排水を浄化センターで一括処理する公共下水道一辺倒で進められてきたが、人口減少時代に突入したことを契機に、さらに合併処理浄化槽の機能が向上したこともあって、ここにきて費用対効果の面から住居が点在する地域には合併処理浄化槽で取り組む動きが出ている。

 富士市もしかり。公共下水道事業区域を見直し、その一部を白紙化して合併処理浄化槽事業区域に変更している。

 さらに、その取り組みにあたっては、民間の資金やノウハウを活用するPFI方式が注目されている。

 富田林市は、全国的に、その先進自治体とされている。

 富田林市が公共下水道一辺倒の施策を見直し、公共下水道事業と浄化槽事業を両輪とする生活排水対策に方向転換することを打ち出したのは2004年で、翌年2005年から2011年の7年間の実績は当初目標450基に対して、454基で目標を達成。設置対象家屋550軒の82.5%に達している。

 その合併処理浄化槽設置のシステムは、PFI方式により民間企業が各家庭への案内・相談、工事調整、各種申請手続き、浄化槽設置工事及び保守管理(有期限)を実施。家庭敷地内の排水配管工事は自己負担。使用料金は、使用水量に応じて料金を徴収しており、この点は公共下水道事業と同じだ。

 加えて排水設備を除く浄化槽本体、ポンプ、送風ブロワなど関連施設の点検、修理、部品交換はすべて市の責任で行い、使用者に修理代金を請求することはなく、使用者にしてみれば公共下水道事業と同様のサービスを受けることができる。

 ただ、汲み取りトイレ世帯や、排水はトイレのみの“みなし浄化槽”と呼ばれる単独処理浄化槽世帯にとって、希望すれば長期間待つことなく合併浄化槽が設置されることから理解と協力が得られるものの、すでに自費をもって合併処理浄化槽を設置している世帯にとって既設の施設を市に無償寄付が求められることから、その反発も予想されるところである。

 ひと通りの説明を受けた後、その点を聞いた。

 下水道法の改正により2001年から浄化槽を設置する場合、単独処理浄化槽は禁止され、国が認定した合併処理浄槽に限定されている。

 担当者の説明によれば、「当初は反発があるものの、自己管理を続けていると老朽化に加え補修、清掃などの負担が生じることから次第に(無償寄付への)抵抗がなくなる」とのことだった。

 

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      草間議長(中央)から歓迎の言葉が…

 

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     パワーポイントを使用しての説明でした

 

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       建設水道委員会のメンバーです

 

 

【視察所感】

 担当者は、家屋が点在する地域における公共下水道事業計画をPFI方式による合併処理浄化槽に転換したことについて「公共下水道事業では30億円から40億円と推定された事業費が合併処理浄化槽に転換したことにより5億円程度で済んだ」と費用対効果の成果に自負心を示した。

 また、富士市の公害行政の事例をもとに「市が膨大な数の浄化槽を管理することから水質面を基軸とした専門職の確保が必要ではないか」の問いには、「工場と違って浄化槽維持・管理の使用薬品は家庭用であり、薬学部出身者でなくとも理科系出身の職員で対応が可能」とのことであった。

 富士市の生活排水対策も、今後、富田林市と同様の路線を歩むことが予想されるが、PFI方式の導入について富士市は不可侵領域の分野、加えて地元業者育成の面からも十分な検討、考察が必要であろう。

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