先日(1月26日)に開いた議員個人としての「市政・議会報告会」での質疑コーナーでのこと。2人の方から「富士市の斎場に入れない」。続いて「あんな立派な道路を、どうして壊したのだ。税金の無駄使いではないのか」の質問。「工事のためだと思いますよ」と返答したのですが、「…どうして壊したのだ…」については意味が良く分からなかったため「調べて、後日、ご報告します」と返答しました。
調べた結果、表題とした「あっと驚く消えた道路」でした。以下、その原因を…。
大淵2488番地の1地先にある斎場は昭和60年(1985年)8月にオープン。富士市民なら必ず1度はお世話になる公共施設で、これまで国道139号線(旧・西富士バイパス)の北側側道から進入できる立派な道路がありました。
現場に出向くと進入路入口には歩道整備や水道工事を告げる立て看板があり、さらに平成30年(2018年)9月から斎場敷地及び周辺整備工事に伴い進入路は通行止めの措置がとられ、迂回路の利用を呼び掛ける看板も…。
この看板を見る限り、工事による一時的な通行止め、「平成31年(2019年)3月8日まで」と看板に記されている工事終了後は進入路が再び利用できると思ってしまうのですが…。
看板の奥に目を向けると、少々、大袈裟かもしれませんが、道路を塞ぐ万里の長城のような土壁が…。
シティープロモーション課に聞けば、「通行止めの記事を昨年9月に『広報ふじ』に掲載してあります」とのこと。しかし、あっさりとした内容。
富士市のウェブサイトで調べて、ようやく判明したのが、斎場を含む約45ヘクタールを対象に、平成18年度(2006年度)から平成37年度(2025年度)を工事期間とする新東名のインターチェンジ周辺の土地区画整理事業による道路や雨水調整池の築造のためで、進入路の道路を塞ぐ万里の長城のような土壁は、その築造の一環。ということは斎場への、これまでの進入道路は一時的な通行止めではなく“廃止”ということです。
担当のインター周辺区画整理課がネットで伝えるパンフレットには、現在、迂回路となっている一部分を含め、東西に結ぶ幅員18メートルの道路を築造。これが斎場入口と結ばれることになっており、さらに、将来的には県と市が協調して整備を進めている都市計画道路の本市場大渕線とも接続されることから市全体からとらえれば斎場への利便性は大きく前進することになります。
「進入道路は通行止めではなく廃止で、利便性向上の道路整備と豪雨災害防止のため…」を伝え、完成予想図の看板もあれば、誤解を招かないはずです。
それを担当課に申し出たところ、「廃止には手続きが必要なため、現在のところ“廃止”という表現ができない」とのことでした。「厳格なる富士市」といったところです。
報告会での質問者には、これら調査結果を報告、広報担当のシティプロモーション課には、「市民の皆さんに誤解されないためにも、もう少し、丁寧に説明した記事を掲載すべきではないか…」と申し入れをしてきました。