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富士市の近代産業遺産調査報告書が発刊されました

 2014年6月の富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録を契機に産業遺産への関心と重要性への認識が高まる中、富士市は、このほど『富士市の近代産業遺産調査報告書(以下、「報告書」という。)』を発刊しました。2016年度から2019年度の4年間をかけての調査をまとめたもので、“紙のまち・富士市”の発祥の地である王子エフテックス(株)第一製造所(鷹岡地区入山瀬)など「後世に伝えたい」とする5件の産業遺産を収録。A4版128ページ。発刊部数は300部。調査費用などを除く印刷実費1700円で希望者に配布しています。申し込みや問い合わせは発刊担当課の文化振興課(筍娃毅苅機檻毅機檻横牽沓機法

 

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          報告書の表紙です

 

 調査、収録の5件は、王子エフテックス(株)第一製造所のほか、王子エフテックス(株)東海工場(中之郷)、岩科機械製作所(鷹岡本町)、蠅佞犬わコーポレーション(中之郷)、増田衣料工業蝓弊焦雜郷慧帖法

 文化振興課が民間調査機関や協力者(団体)とタイアップ、所有者(社)の理解と協力を得て発刊したものです。

 

 序章の調査目的には、「現在、全国的に明治以降の日本の近代産業を支え、生産の場所であった建造物は耐久年数を超え、老朽化している状況にある。また、生産に必要な機械類は、技術進歩により新しいものに取り換えられ、それと同時に建造物の建て替えがされ、多くの歴史的な遺産が失われている」とした上で「製紙関係などの工場や会社を多く抱える産業都市の富士市においても同様な状況が認められる」と現状を分析。この分析をもとに「貴重な歴史的遺産が失われていく状況を危惧し、その実態を把握して後世に伝えていくため」と記されています。

 

 報告書のメインとなっている王子エフテックス(株)第一製造所は、1888年(明治21年)に富士製紙蟾場として外国人技師ケンペルの指導のもと建設が開始され、誕生した日本最初の大規模水車を利用した製紙工場。操業開始は1890年(明治23年)で、紙産業が手漉きから機械生産へ切り替わったことを今に伝える産業遺産であることから“紙のまち・富士市”の発祥の地とされています。

 

 富士山噴火による入山瀬溶岩流が浸食されて形成された潤井川の渓谷沿いにあり、操業時を今に伝えるレンガ造りの工場群と共に、その渓谷美も注目を集め、地元の鷹岡地区では各種団体で構成するまちづくり協議会が、ここ数年来、市と所有会社双方に「登録」や「指定」を図っての保存を働きかけています。

 

 今回の報告書の発刊をもって産業遺産としての歴史的な価値が裏付けられたことから今後の展開が注目されるところですが、郷土史研究家の間には、産業遺産と潤井川渓谷美の両面から「世界文化遺産の富士山の構成資産としての価値を有するのでは…」との意見もあり、その面からも今後の展開が注目されます。

 

(※) 以下の写真・図は、報告書から王子エフテックス(株)第一製造所を抜粋。地図は王子エフテックス(株)第一製造所の所在地です。

 

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