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富士市の市民栄誉賞第1号の旭化成の吉野彰氏、9月4日に授与式

 きょう8月6日朝刊の購読紙(静岡新聞)に「富士市の小長井義正市長は5日の定例記者会見で、リチウムイオン電池の開発者で、昨年、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰(よしの あきら)氏の市民栄誉賞の授与式を9月4日午前、関係者ら少人数で市役所で開く、と発表した。同日午後には県庁で県民栄誉賞の授与式が予定されている」とする記事が掲載されていました。

 

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 富士市の市民栄誉賞の授与は、創設以来、吉野氏が第1号。当初は、3月3日に市内の産業展示場「ふじさんめっせ」を会場に中高校生らも招いた1,000人規模の記念講演も絡めた授与式を行う予定でしたが、コロナ禍により延期の措置がとられていました。

 コロナ禍が続く中での久々の朗報。「市議会議員も授与式に招いてくれないかなぁ〜」と期待しているのですが、その一方、今回の市民栄誉賞の授与に「ある不安」を抱いています。

 

 吉野氏(1948年1月30日〜)は、大阪府吹田市の出身。京都大学工学石油化学科卒後、同大大学院の博士課程修了、さらに大阪大学大学院で工学博士号を取得している電気化学を専門とする研究者でありエンジニアです。

 携帯電話やパソコンなどに用いられるリチウムイオン二次電池の発明者の一人で、2019年のノーベル化学賞を受賞。発表は10月、その授与式は12月10日に行われています。

 

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 吉野氏は、日本を代表する大手化学総合メーカーの旭化成に長く勤務、現在、同社の名誉フォロー。富士市との関係は、2005年8月から約10年間、旭化成富士支社で吉野研究室の室長として高性能の次世代電池に使う素材の研究・開発に取り組んでいます。

 勤務当時の職場仲間が富士市内に在住しており、昨年10月のノーベル化学賞受賞決定の際、メディア発表を前に情報を入手した、かつての職場仲間の一人である知人が心を弾ませながら吉報を寄せてくれました。

 

 ノーベル化学賞受賞後の今年1月、富士市は「吉野氏は、市内でも研究・開発に取り組まれたことは市民の誇りであり、子どもたちをはじめ多くの市民に夢と希望を与え、市の産業界にも活力を与えた」と、創設以来、初の市民栄誉賞の授与を決定しています。

 

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 さて、冒頭に記した「ある不安」ですが…。

 

 旧・富士市、吉原市、鷹岡町の2市1町が合併して、現在の富士市が誕生した以降、誕生記念日である市制施行日の11月1日、富士市は「市長表彰」「教育文化スポーツ奨励賞」「地域社会貢献者褒章」の3つの顕彰表彰を挙行。これとは別にさまざまな分野で市勢発展に顕著な功績を築いた人を称える「名誉市民」、それに「栄誉市民賞」の授与にも取り組んでいます。

 

 そのうち「名誉市民」は、吉原市時代の表彰制度を受け継いだもので、条例に基づき、「市長が推薦し、市議会の同意議決を必要とする」のに対し、「市民栄誉賞」は1998年10月に創設、規程により「市長が目的に照らして表彰」としています。

 つまり、「名誉市民」は、富士市出身者に的を当てたものであるのに対し、「市民栄誉賞」は、富士市出身者以外の富士市にゆかりのある方も市長の裁量で顕彰…、そんな側面を有している、そういえるかもしれません。

 

 しかし、条例、規程の運用に富士市は慎重で、「名誉市民」の授与は、わずか5人。そのうち3人(大昭和製紙創設者の齊藤知一郎氏、戦後に吉原市長などを担った地方自治功労者の金子彦太郎氏、公共事業に多額の私財を寄せた渡井八郎冶氏)は吉原市当時の授与で、2市1町合併以後では半世紀で僅か2人(宇宙線研究者の戸塚洋二氏、建設大臣や知事を担った齊藤滋与史氏)だけ。

 後発の「市民栄誉賞」に至っては、議会の同意可決を必要する条例ではなく、市長の裁量に委ねられた規程であるものの、創設以来、“ゼロ行進”が続いており、こうした中での吉野氏の授与第1号の誕生でした。

 

 この運用に極めて慎重と言わざるを得ない「名誉市民」と「市民栄誉賞」の表彰制度について私は2017年11月定例会の一般質問で取り上げています。

 

 地方の時代を迎え、“シビックプライド”と呼ばれる郷土への愛着と誇りの涵養が強く求められる中、「名誉市民」や「市民栄誉賞」などに積極的に取り組む地方自治体が多いことを踏まえてのもので、質問では行政視察で訪れた千葉県市川市の取り組みも示しながら「条例を改正して富士市の人材遺産である物故者にも目を向け、郷土への愛着と誇りを涵養、さらには都市PRのシティプロモーションの面からも表彰制度の運用に前向きに取り組むべき」と求めました。

 

 こうした経過もあって、吉野氏が「市民栄誉賞」の授与第1号に輝いたことは個人的にも喜ばしいことですが、その授与理由がノーベル化学賞の受賞。「極めて高いハードル」といえるだけに、「今回を契機に表彰制度の活発な運用を…」と期待するも、「前途に不安が…」です。

 

 しかし、功績は多くの分野に分かれ、その価値判断も、人それぞれです。弾力的な運用を願っています。

 

 2017年11月定例会の一般質問では、再質問で「名誉市民」や「市民栄誉賞」の対象となるべき人物として、「個人的な見解、判断」と前置きした上で、古くは民生委員制度の創設者で“民生委員の父”とされている笠井信一氏をはじめ、帝国美術院展覧会に入選、優れた花鳥画を世に送り出した日本画家の井上恒也氏、二度にわたって映画化された『母子草』を代表作とする、戦中から戦後にかけて活躍した女流小説家の小糸のぶ氏、静岡県知事や衆議院議員、参議院議員を担った政治家の斎藤寿夫氏、『かわいい魚屋さん』や『みかんの花咲く丘』など、広く知られた楽曲の作詞者である加藤省吾氏、芸能界で長年にわたって活躍した、いかりや長介氏などを示しています。

 富士市以外に目を向けても『富士山』の作詞者で、そこに詠まれている「頭を雲の上に出し…」ではじまる情景は、講演移動中の東海道線の車窓から捉えた富士市から眺望した富士山とされている童話作家の巌谷小波氏も対象になるのでは…と思っています。

 

 皆さんは、どう思われるでしょうか…。

 

 

(※)アップした写真はネットからの引用です

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